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中国は、共産党独裁の計画経済体制下にあるが、その計画経済がまったく機能して おらず、経済学の博士号を持つ李克強首相は、以前の地方時代から、国が発表する経済数値は希望数値であり、信用ならないとして、自ら簡単な経済指標の計算 根拠モデルを作り、使用していたことで知られている。それは、電力消費量、鉄道貨物輸送量と銀行融資などから李克強指数と呼ばれるもの。
李克強氏 が信用できる数値として挙げた鉄道貨物輸送データは運賃を基本に集計しているが、電力消費量は、経済指数のこれまでの伸びとまったく合致しないことが多く 散見されており、西側の専門家は、経済指数か電力消費量かどちらかはまったく信用できないものと見なしていた。当然、GDPに不信感がもたれていた。

中国政権は、下手に経済の各数値をまともに公表すれば、言論統制・弾圧下、金だけが生きがいの国民の不満が爆発することにもつながりかねず、密室で計画的な希望的観測数値を織り込んでいるといえよう。
最近ではマークイットなど外資が、PMIなど経済指標の一部を調査し発表するようになり、少しは改善しているようだが、GDPにしろ経済数値の発表の基本戦略は希望する計画数値である。
 結果、金利を5回も下げたにもかかわらず、上がったのは株価だけ、しかもそれも暴落した。最近では不動産が値上がりしているようだが、中枢大都市を除けば、発表数値をどこまで信頼できるか不透明そのもの。
 そうした中国の経済指数に、世界中の経済が振り回されるようになってきている。IMFも時にはまともなことをいう。


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