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新国立競技場で採用されなかったB案をデザインした建築家の伊東豊雄氏が会見した。
伊東豊雄氏は、「どうしてこういう結果になったのかと、かなり疑問を持っております。(工期短縮の採点で)30点近い差は、極めて不可解だと思っております。(A案では)ザハさんに訴えられるかもしれないなくらいに思います」と発表した。
B案はスタンドを囲む木製の柱が特徴で、デザインや建築計画でより高い評価を得たが、僅差でA案に敗れた。

有識者によるJSCの技術提案等審査委員会(委員長=村上周三・東京大名誉教授)が審査した。
19日に2グループから聞き取りを行い、7人の委員が9項目について1人140点満点(7人で980点満点)で評価した。
9項目のうち「事業費の縮減」「工期短縮」は各1人30点と配点が大きく、村上委員長は「工期、コストについて約束を守ってくれるかが最大の関心事。実現性と信頼性をチェックした」と説明している。

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<審査の結果>9項目別では5項目がB案だった
合計点はA案が610点、
落ちたB案が602点だった。
「事業費の縮減」「工期短縮」を重視してJSCはA案を選んだ。
9項目中でA案の点数が上だったのは
「業務の実施方針」
「事業費の縮減」
「工期短縮」
「環境計画」の4項目で、
ほかの5項目はB案が上だった。
最も明暗を分けたのは「工期短縮」で、A案は177点、B案は150点と27点差がついた。

<完成時期は一緒>
完成時期は2グループとも同じで、目標とされた20年1月末を2ヶ月前倒しした19年11月末だった。
両案を比べると、工事手法などの信頼性に差はなかった。
一方、A案は16年12月の本体着工の2ヶ前に準備工事を開始するが、B案は17年2月の本体着工の8ヶ月前となる16年6月から準備工事に入る計画だった。
関係者は、B案は準備工事が早く、「行政手続きの実現性で疑問もあった」としている。
以上、

スーパーゼネコン3社(竹中・清水・大林)が建築するB案、工期短縮で大差がつくのはやはり、有識者殿に塗り薬が貼られていたのだろうか。有識者も所詮、人の子・・には弱い。過去、大きなお世話になったのだろうか。
行政手続きなど、超法規的な対応で行うべき案件だろう。
建築工期など実際現場も知らない有識者の学者先生たちが判断できるのだろうか。

<ザハ氏がA案は似ていると>
一方、兜カニ型宇宙船の新国立デザインを一度決定し予算面から反故にされたザハ氏は22日、A案は自分のデザインに似ていると次のように発表している。
ザハ氏は「発表されたデザインは、スタジアムや座席のレイアウトなどが、我々が2年かけて進めてきた案に驚くほど似ている」というコメントを発表した。
また、「我々がこれまでに提案し、否定されたコスト削減案のすべてが新しいコンペで採用されている」とも記していて、白紙撤回されたプランで新競技場を建設できたと重ねて強調した。
また、「知的財産権は我々にあることを強調しておく」としている。訴訟も辞さない構えのようだ。