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日本は、オーストラリアからの生きた牛を、2014年の実績で乳用繁殖牛を348頭、食肉用の肥育牛を1万166頭輸入している。

農水省は2日、オーストラリア産の乳用繁殖牛から家畜伝染病のヨーネ病の感染が見つかったとして、同国からの生きた牛の輸入を5月27日から一時停止したと明らかにした。
原因の特定と再発防止策が講じられるまで停止措置を継続する。食肉は対象外となる。
ヨーネ病は、牛やヤギの伝染病で、下痢などの症状や栄養状態の悪化を引き起こす。農水省によると、5月中旬にオーストラリアから日本に輸入された乳用繁殖牛を動物検疫所で検査したところ陽性反応が出たという。

ヨーネ病(Johne's disease−paratuberculosis):
マイコバクテリウム属のヨーネ菌の感染によって起こる慢性肉芽腫性腸炎。
感受性動物は牛、羊、山羊などの反芻類。分娩1~数週間後の発症が多く、慢性的な下痢、削痩、泌乳量の低下を呈し、発症数ヶ月から1年以内に死亡する。
家畜伝染病予防法における法定伝染病に指定されている。搾乳牛および種畜を対象に5年ごとのELISA(酵素結合免疫吸着法など)による検査が義務付けられている。感染動物の治療は行わず、屠殺処分する。
なお、「ヨーネ病」の名前は、この細菌を発見したドイツ人の細菌学者で獣医の Heinrich A. Johne に由来する。