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東京地検特捜部は、マザーズ上場でIT関連企業「AppBank」の元経理担当役員宅を詐欺容疑で家宅捜査した。

AppBankによると、元役員は2013年から昨年にかけ、架空の外注費名目で自らが関与する法人に不正送金した1億4800万円余りのうち、約1億2600万円を自らの口座などにキックバックさせていたという。

同社は、今年3月元役員を横領で東京地検へ刑事告訴していた。

差額は送金先に迷惑料として支払われていたのだろう。

同社は昨年10月マザーズに上場したばかりの会社であるが、上場するに当たっては、監査法人も適切に財務内容や業績をチェックしていたものと見られる。しかし、結果的に杜撰だったのだろう。また、監査法人や証券会社は同社が上場するにあたり、内部体制の確立を求め、体制作りを行うが、それも上場が最終目的で杜撰だったようだ。

なぜなら、内部牽制制度という一番大事なチェック機能が機能しておらず、架空支払いがその間続けられていた事実から窺い知れよう。当然、チェック機能を働かせていなかった同社の幹部役員たちに最大の責任がある。

同社の当時の監査法人は、大手のトーマツであったが、今年3月契約を解除させられ、明治アーク監査法人が就任している。

最近の大手監査法人の質は落ちてばっかりだ。