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九州新幹線長崎ルートについて、長崎県内すべての市と町の議会などで作る協議会の初めての会合が諫早市で開かれ、全線を新幹線が走る「フル規格」による早期の開業を求めていく方針を決定した。
 九州新幹線長崎ルートをめぐっては、新幹線と在来線を走行できる新型車両「フリーゲージトレイン」の開発が大幅に遅れていて、かわりに新幹線と特急を乗り継ぐ「リレー方式」で平成34年度の暫定開業を目指すことが決定している。

19日はこれまでの長崎ルート沿線の議会だけでなく、県内すべての市と町の議会が参加する初めての連絡協議会が諫早市で開かれた。
冒頭、連絡協議会の板坂博之会長(元長崎市議会議長、現市議会議員、高校野球賭博を始末書で終わらせた人とされている)が、「県下一丸となって新幹線を推進する気持ちを新たにした。リレー方式ではメリットが少なくフル規格による早期開業を目指したい」と挨拶。

協議会として全線を新幹線が走る「フル規格」による早期開業を目指すことを決めたという。
協議会では、来月行われる予定のフリーゲージトレインの耐久性を調べる国の調査結果を踏まえ、要望活動などを行いたいとしている。
以上、報道参考

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国交省は「フリーゲージトレイン」の開発に問題が生じ遅れており、開業を遅れさせる計画だったが、関係国会議員や長崎の関係自治体の早期開業の訴えに、国が当初予定通りの開業に決定した経緯がある。鳥栖と武雄温泉駅での2回の乗換えでは、ほとんど現行の特急と時間的には変わらず、乗り換えの体力を消耗するだけ、新幹線の姿を長崎で早く見たかったのだろう。それも今になって暫定開業ではメリットがないと言われても困ったものだ。

「フル規格」導入に、長崎の全自治体を集めて開催しても、肝心の佐賀県の自治体が参加しなければ、問題解決にはならない。佐賀県は新幹線メリットが武雄温泉と嬉野温泉しかない。逆に在来線の大幅減便が予想され、江北町や鹿島市が新幹線反対に動いた所以でもある。

国交省は現在、莫大な費用をかけ、「フリーゲージトレイン」を開発中であり、当列車が完成すれば、他地域の新幹線構想にも適用できることから、「フル規格」は所詮無理だろう。
それ以上に望むならば、長崎県や佐賀県が、「フル規格」と「フリーゲージトレイン」との開発差額を全額負担すれば可能だろう(鳥栖-武雄温泉間の線路新設が必要となる)。銭は天から沸いてくるものではなく、当開発により全国民の負担にもなっている。国が補助しても佐賀県の負担が新たに800億円生じる(当時、古川佐賀県知事は費用負担問題から賛成しかねると反対した)。ならば、計画通りに進めるのが妥当だと思われるのだが・・・。板坂会長は、総務省上がりの現、山口佐賀県知事に根回しをしているのだろうか。いくら安倍首相が公共投資予算に大盤振る舞いとされても安倍首相は長崎県出身ではない。銭を預かる番頭の麻生閣下もいる。国も一度現政権で決定したことをコロコロ変えるわけには行かない。まずはさらに大枚が必要となる佐賀県を口説いてからの話だ。

政権にしても「フル規格」でなければメリットがないなど、一度合意した案件を今になって蒸し返しても何を言っているのだろうかということにもなる。これ以上、国交省を怒らせたら、国の直轄工事にも影響が出そうだ。
現在は、当初予定通り平成34年度に暫定開業、その3年後に「フリーゲージトレイン」で全線開業という予定で決定している。2度も開業祝を行え、宣伝効果も倍となる。また、日本初のフリーゲージトレインという新幹線は、格好の宣伝にもなる。

長崎新幹線