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日産自動車が、全6工場で資格がない従業員に車の出荷前の検査をさせていた問題で、資格を得るために必要な研修を受けていない短期契約の期間従業員にも検査をさせていたことが関係者への取材でわかったと報道されている。

日産は、当不正完成検査で販売した約121万台について、今週中に国交省にリコールを届け出ることにしている。

日産によると、完成検査は、車の安全性を最終的にチェックするため、国がメーカー側に義務づけているもので、一定期間研修を受け、資格を得た検査員が行うことになっている。

しかし、関係者によると、検査にあたった従業員の中には、必要な研修を受けず、資格を持たない短期契約の期間従業員も多数含まれていたという。

期間従業員は、繁忙期などに期間限定で雇う非正規の従業員で、正社員に比べて人件費が安く、主に補助的な業務を担っている。

このため、日産がゴーン流にコストの削減などを優先するあまり、正規の検査員を適切に配置せず、杜撰な検査体制が常態化していた可能性もあるとして、国交省は日産に報告を求めることにしている。