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スズキが30日発表した2017年4~9月の四輪車生産・販売統計(速報値)は、世界生産が前年同期比10%増の161万7000台となり、4~9月としては過去最高を更新した。

主力のインドを中心に海外生産が伸びているほか、静岡県内に工場が集中している国内生産も、堅調な国内販売や輸出を反映して好調だった。

海外生産は8%増の115万1321台と過去最高となった。

インドが15%増の86万9110台となり、過去最高を更新したほか、新型車が好調だったパキスタンも伸びて、不調だった中国市場での生産減を補った。

 インドでの生産は、9月単月でも前年同月比3%増の15万1165台となり、9月としては過去最高を更新した。

インドの乗用車市場は、生産販売子会社のマルチ・スズキが5割近いシェアを持ち、インド仕様のコンパクトSUV(多目的スポーツ車)「ビターラ・ブレッツァ」や新型セダン「ディザイア」などが好調だった。

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国内生産は、前年同期比15%増の46万5679台となり、4~9月としては3年ぶりに増加した。

主力の軽自動車の販売が回復しているほか、小型車も国内販売が堅調で、欧州向けの輸出が伸びた。

軽自動車の国内販売は、8%増の26万6070台と3年ぶりに増加した。

軽自動車市場は2015年春に軽自動車税が引き上げられた影響で冷え込んだ経緯があるが、市場の回復に加え、今年2月に新型車を投入した「ワゴンR」などが好調だった。

小型車では、国内の登録車の販売も堅調。4~9月の販売台数は前年同期比2%増の5万3981台と、2年連続で増加した。

スズキは2016年度通期で登録車の販売台数が初めて10万台の大台を超え、今年1月に発売した新型「スイフト」などが好調。

また、欧州向けの「スイフト」の生産をハンガリーから相良工場(牧之原市)に移管したことで、輸出も大きく伸びている。

4~9月の輸出は、前年同期比74%増の9万9997台と、7年ぶりに増加した。

スズキの世界生産は、2016年度に307万5257台と過去最高を記録した。

2017年度は、前年度比7%増の328万2000台と、過去最高を更新する計画で、上半期は順調に生産を伸ばしている。

パキスタンの人口は1.8億人、インドは13億人。EVも含め体制を早期にとり続ければ、市場が市場だけに、将来的な経済発展とともに、同社の販売台数は大幅に増加し続けるものと見られる。

 

パキスタン スズキ販売台数
 
2017年
2016年
前年比
4月
9,171
8,965
2.3%
5月
11,131
9,001
23.7%
6月
8,999
8,045
11.9%
7月
10,448
7,633
36.9%
8月
11,888
9,029
31.7%
9月
10,441
8,539
22.3%
合計
62,078
51,212
21.2%
・シェアは50%
 

 

インド マルチスズキ販売台数
 
2017年
2016年
前年比
4月
144,492
117,045
23.4%
5月
130,676
113,162
15.5%
6月
93,263
92,133
1.2%
7月
154,001
125,778
22.4%
8月
152,000
119,931
26.7%
9月
151,400
137,321
10.3%
合計
825,832
705,370
17.1%