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旧トリスミ集成材(株)のTS商事(株)(奈良県五條市住川町1297、代表清算人:貝本冨作)は10月10日、大阪地方裁判所において、特別清算手続きの開始決定を受けた。

負債額は約64億円。

同社は戦後、奈良県吉野郡の吉野杉などの銘木を扱う材木商として創業。その後、間伐材などを利用した集成材製造や外材も扱い、平成8年12月期には100億円以上の売上高を計上していた。

しかし、バブル崩壊後は少子化、過疎化なども進行して地域の住宅着工戸数が大幅減少、外材流入による市場価格の低下もあり、同社の販売は低迷、平成28年3月期の売上高は約48億円まで減少して、特損計上もあり4億円以上の赤字も計上していた。

そうした中、(株)地域経済活性化支援機構が今年5月、(旧)トリスミ集成材(株)と関連の奈良県大規模木造(協)を支援することを決定、さらに今年8月、地域経済活性化支援機構がスポンサーとなり、新トリスミ集成材(株)を設立して、同社の事業を譲渡させ、負債を抱えた旧トリスミ集成材(株)はTS商事(株)に社名変更し、解散を決議していた。