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タイの2大政治勢力のタクシン元首相派のタイ国家維持党は8日、3月の総選挙後に選ばれる次期首相に、ワチラロンコン国王の姉のウボンラット王女(67)を擁立すると発表した。

続投を狙う意向を同日表明した軍事政権のプラユット暫定首相(64)の対抗馬となる。

タイ社会に大きな影響力を持つ王室関係者が名乗りを上げたことで、選挙の構図は一変する。

同王女は、タイ国民の絶大な敬愛を集めた故プミポン前国王の第1子。

政治介入を極力控えることが想定されている立憲君主制の国で、王室関係者が首相の座をめざすのは極めて異例。

以上、

タイで、王室が政治介入の不文律を破った場合、大混乱に再び陥る可能性がある。もしも敗れた場合、王室の権威・権限は大幅に縮小されることになるだろう。

タクシン元首相らは政権時代、貧困層や農業国でもあり農村優遇策を取り続け、いまだそうした層に絶大なる人気を誇る(そうした支持層の国民が過半数を握っている)。

タクシンらは一方で、国家財政や各国からの援助金などを不正蓄財し、莫大な資産を築き上げている。娘の元首相も指名手配しているが国外へ逃亡している。タクシンは逃亡して、一時、英サッカーチームも買収し経営していたほど、巨額を不正蓄財している。

不正撲滅キャンペーンの中国と不正王のタクシンとは非常に近い関係にある。

中国は不正撲滅を国内で謳いながら、海外進出では巨額賄賂により一帯一路戦略を強力に推進させている。

タイは2014年、2大政党の場外乱闘の大混乱に陥る政情不安から軍人たちが軍事クーデターを起こし、軍事政権をこれまで続けてきた。しかし、長期軍事政権に批判的な欧米諸国が選挙の圧力を強め続けてきた。

ただ、タイを欧米諸国と一緒にした考え方は、まだその域に達していないタイ国にあり、政情不安を助長させるのが現実かもしれない。

日本企業の大進出先、前回は政情不安・経済大混乱から、新規投資先をインドネシアへ大幅に変更していた。軍事政権でやっと政情は落ち着いているが、軍事政権は欧米から批判され中国に接近、タクシン派も中国の入れ知恵があり、次期政権はどっち道、中国ににじり寄る政権となる。

王女が首相になり、タクシンが帰国すれば、政情は再度不安に陥り、再度軍事介入の可能性もある。

東南アジアの政治など、まだどこの国も同じようなもの。ベトナムが安定しているのは市場開放した共産党の独裁政権であるためだ。日本の官製談合を政権自らが大掛かりに行っている国ばかり。民主主義は民主的な国民の考え方に基づくものではないだろうか。利権が先でその段階にない国ばかり。