４月の中国自動車販売台数▲１４％減、うち乗用車は１７％減　１０ヶ月連続減

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中国の自動車販売台数は、米中貿易戦争開始の昨年７月からマイナスを記録し続けている。比例して中国経済も昨年１１月から低迷が顕著となり、深刻さを物語っている（下記表参照のこと）。

そうした中、日本勢はマツダを除き好調を維持し続けている。日中の雪解けとともに日本車は性能を高く評価されており、不振の中でも熟れている。一義的には米系車が貿易戦争により不買に遭い、まったく売れておらず、そうした購入層が日本車に流れた可能性もある。

日本車では、トヨタが気を吐いており、米国ではピークアウトし、値引き競争も激しく儲からず、ターゲットを中国に絞り込んだようだ。中国では、輸入車を昨年８月からそれまでの２５％関税を１５％に引き下げたことから、レクサスを値下げしたところ、人気化、販売増が続いている。

ホンダは、大幅な販売増となっているが、昨年の一部車両のエンジン系統のリコールと一部車両販売停止により大幅に販売台数が落ち込み、今年はその反動から増加している。昨年は２月～９月まで前年同月比でマイナスとなっていた。

日産は、ルノーの中国混乱に巻き込まれているようだ。特に欧州ではゴーンに対する日産批判があり、回復するのに時間がかかる。

日産とルノーがもしも統合すれば、ルノーが過激な労働組合に、手に負えなくなっている韓国のルノーサムスンを日産は抱えさせられることになる。日産をダメにするそうした統合は絶対拒否するしかない。

マツダは、中国では信念で売るには限界があり、カーデザインの潮流が精悍さを前面に押し出したものになっており、フロントデザインのモデルチェンジを行う必要があろうか。米中ともに売れていない。

ただ、中国では、中国系車の販売不振は、中系車メーカーの多くが搭載している三菱製エンジンやＩＨＩの加給機、トランスミッションも売れなくなり、自動車部品部材を供給する日本企業は大きな影響を受けている。

韓国勢は、新型ＳＵＶを投入して３月の勢い（３月実績：３１．７％増の１２．８５万台／工場出荷ベース）が続くと見られたが、４月は逆に大きなマイナスとなっている。昨年４月も同じことが生じていた。中国の消費者に工場２ヶ所閉鎖（現代系１ヶ所、起亜系１ヶ所）の心理的な影響が出た可能性もある。

米系車は、米国が仕掛けた対中貿易戦争、中国では消費者の不買が生じており、１～４月でも前年同期間比▲２６．４％減の６４万８５百台しか売れていない。

中国政府は、３月第１週に開催された全人代で、自動主産業の販売不振に対し、減税を図り、販売回復を狙うとされていたが、まだ、減税の詳細は発表されていない。４月全体ではそうしたことにより、買い控えが生じ、販売不振になっている可能性も指摘されている。

中国の自動車販売台数推移(商用車含む)／中国汽車工業協会版
	2017年		2018年		2019年
月	万台	前期比	万台	前期比	万台	前期比
1	251.95	0.2%	280.92	11.6%	236.70	-15.8%
2	193.92	22.3%	171.76	-11.1%	148.16	-13.7%
3	254.29	3.9%	265.63	4.6%	252.00	-5.1%
4	208.40	-2.2%	231.86	11.4%	198.05	-14.6%
5	209.60	-0.1%	228.77	9.6%
6	217.00	4.5%	227.37	4.8%
7	197.12	6.1%	188.91	-4.0%
8	218.60	5.3%	210.34	-3.7%
9	270.91	5.6%	239.41	-11.5%
10	270.35	2.0%	238.01	-11.7%
11	295.76	0.6%	254.78	-13.8%
12	306.03	0.1%	266.15	-13.0%	１～4	累計
合計	2,887.89	3.0%	2,808.06	-2.7%	835.33	-12.1%
米中貿易戦争、米国18年7月340億ドル25％制裁、8月160億ドル25%制裁、9月2千億ドル10%制裁、19年5月10%⇒25%引上げ制裁／さらに３千億ドル分を25％制裁予定
・2017年は過去最大の販売台数を更新中していた。

韓国からの訪日客３ヶ月連続で減少　５月までと２０１８年の２桁増の国一覧表　

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