sponsored

東京地検特捜部は5日、大手商社の豊田通商がTOB=株式公開買い付けをするという情報を知った横浜市の豊田通商の子会社の元社長ら2人が、公表前にTOBの対象となった会社の株を購入し不正な利益を得ていたとして、インサイダー取引の疑いで2人を逮捕た。

逮捕されたのは、横浜市青葉区の会社員、橋本容疑者(56)と、東京・大田区の会社役員の戸田容疑者(66)。橋本容疑者らは、一昨年11月、豊田通商が東証1部に上場していた半導体商社「トーメンエレクトロニクス」を子会社化するため、TOB=株式公開買い付けを行うという情報を豊田通商の当時の子会社の社長から聞き出し、公表前に「トーメンエレクトロニクス」の株を購入したとして、金融商品取引法に違反するインサイダー取引の疑いが持たれている。

橋本容疑者は以前、豊田通商の子会社の社長を務めていたということで、TOBの情報を知った橋本容疑者が、知人の戸田容疑者の名義で3万株を買い付け、昨年1月の公表後に高値で売り抜けていたという。
特捜部は、2人が約1400万円の不正な利益を得ていたとみて調べている。