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理化学研究所の古関明彦グループディレクターらと千葉大学病院の研究グ ループが、iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞・NKT細胞を作り出し、がん患者に移植して治療する臨床研究の計画を進めていることを明らかにした。平 成30年ごろの臨床研究の実施を目指したいとしている。
免疫細胞の一種・NKT細胞は、がん細胞を攻撃して縮小させる作用があるが、がんが大きくなると患者の体内にあるNKT細胞だけでは抑えられないという。
このため、研究グループでは、iPS細胞からNKT細胞を5000万個程度作り出し、患者に移植して安全性や効果を確かめる臨床研究の計画を進めているという。

すでに、ヒトのiPS細胞からNKT細胞を作ることには成功しており、平成30年ごろをめどに舌がん=舌のがんのほか、顔やのどにできるがんを対象にNKT細胞を移植して治療する臨床研究を始めたいとしている。体の中で広がったがんを、この方法で小さくできれば、手術の負担も小さくできる。多くの人が受けられる新治療法になる可能性がある。