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石油に代わる次世代の燃料として期待されている藻を使ったバイオ燃料を製造するため、鹿児島市に新たに藻の培養施設が建てられ21日、関係者に公開された。
バイオ燃料は植物を使った次世代の燃料で、現在、IHIなどの産学官で藻を使ったバイオ燃料の開発が進められている。
そして、藻を使ったバイオ燃料を事業化するためIHIや神戸大学、(株)ネオ・モルガン研究所が共同で鹿児島市七ツ島(鹿児島湾岸谷山港近く)に、広さ1500平方メートルの藻の培養施設を作り、このほど施設が完成した。

21日は研究・開発に携わっている大学や企業の関係者に施設が公開され、藻の増殖を促すために二酸化炭素を送りながら培養する池などを見学した。
この施設で培養される藻は、ボツリオコッカスと呼ばれる種類で、乾燥させたものには重さの50%ほどの油が含まれ、精製すると石油に近い成分になるという。

開発グループでは、精製した油をジェット機の燃料などとして使うことを検討していて、2020年の実用化を目指している。
また、使われる藻は光と二酸化炭素を使った光合成で増殖させることができ、低コストで油の生産が可能、将来的には工場などで発生した二酸化炭素を使った増殖を行うことで温室効果ガス削減への効果も期待されている。
開発にあたっているIHI新事業推進部では、比較的、容易に増殖する藻は、世界のCO2削減にも貢献できると考えており、少しでも早く実用化にこぎ着けたいとしている。

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IHIリリース
http://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2015/press/2015-5-212/index.html