アイコン 前原国交相が観光立国を目指す/福岡市への提言

 東京は世界のビジネス街、観光は富士山も京都も阿蘇も北海道も長崎もある。しかし九州田舎都市の福岡は、これまでの市長が東アジアの中核都市とするといいながら、それらしきことは何一つやってきていない。しいて言えば太平洋子供会議くらいなもの。

前原国交相がどういう考え方で述べたか知らないが、これと同じことをJR九州元会長の石井さんが熱く話されていた「福岡は商業都市だけでは将来人口減少の中で取り残される。福岡の将来の経済基盤を今作っておかなければならない。それは観光都市づくりである。残念ながら福岡にはシンボルとなる観光施設がない。そのためには観光施設を作る必要がある。幸い福岡は歴史の古い町だ、由緒あるお寺さんも多い、海も控えている。しかしシンボルとなる歴史観光施設、滞在してゆっくり寛ぐ施設がない。大宰府はそのシンボルとなるが離れすぎている。そのため福岡を訪れる観光客は決して滞在型の観光客ではない。

そこで鴻濾館(現裁判所地)や福岡城の再建を将来のためにはかるべきだ。世界はますます中流化していく、そうした人が福岡に世界から集まる観光施設を造るべきである。裁判所(移転予定)から福岡城跡地一帯を、中核の鴻濾館とお城に、VIP用宿泊施設と一般用の宿泊施設を作ることが必要だ。必ず将来のためになる」と。
 大宰府の国立歴史博物館も来館者数が、昨年8月開館以来2年10ヶ月で500万人を突破した。現在行われている阿修羅展も好調で50万人を突破している。しかし残念ながら滞在施設に潤うお金は微々たるものである。今後福岡と大宰府を融合させた観光施設づくりを行い、国内から世界から人を集め、将来にわたって経済効果を生む観光事業を推進すべきである。JR九州元石井会長の話は素直に聴く価値が充分ある。

 九州は自立型の大企業は僅か。特に福岡市は支店経済と昔から言われ、埋め立て以外何の方策も打ち出してこなかった。目的もないアイランドシティのような開発ありきではこれからの時代は通用しない。北九州市は新日鐵の中枢部隊が東京に移転、その後を象徴したように寂れるばかりである。福岡も含め他県は大手企業の工場地となっており、今日では人員整理で疲弊している町も数多い。そうした集積回路等の工場は、今後ますます中国やベトナムへ工場移転するのは目に見えている。そうした中で生き残るには、地方都市という小単位で独自の産業基盤を作る必要がある。それが将来のために役立つことになる。20年前大分県知事が農家対策で一村一品運動を展開したのは典型的な例である。
 
世界の時代も国内の政権も大きく変わってきた。福岡市も観光都市宣言を打ち出すような強力なリーダーシップを持った福岡市長の登場を願うばかりである。力に流され自ら作った選挙のマニュフェストの殆どを無視するような市長は必要なかろう。福岡ではだらしない民主党である。


休日はワルツでも、№2ワルツ/Shostakovich

一緒に踊りましょうか?

 

[ 2009年9月19日 ]
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