ウッドワン(旧、住建産業)/本業尻目に為替益
円高で輸出会社は悲鳴を上げ、輸入会社はほくそ笑んでいる。同社も建材メーカーとして輸入会社の類であるが、今回大きく特別利益を出したのは、外貨建借入金の評価益である。実に37億円の利益となった。また未決済為替予約取引でも16億円の評価益を発生させている。
本業は、同社が住宅産業に依存するだけにボロボロである。いずれにしろ企業は利益が出ればよい(企業の業務は利益を出す手段であるから)が、為替益は一過性のものである。
第二四半期(中間期月9月) | ||||
連結/ 百万円 | 営業収益 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
09年3月期中間期 | 40,163 | 153 | 165 | -4,960 |
10年3月期中間期予想 | 31,600 | 150 | -350 | 3,700 |
円高容認の民主党が目論んでいるのは、円高にして原料等の輸入品を安く仕入れ、付加価値を付け輸出して銭儲け仕様というものである。また国内的には原材料を安く輸入仕入れして、商品を安価に提供、GNPの最大の貢献者である個人消費を拡大させ。GNPを押し上げさせる。内需型で経済の安定化を目指すというもの。チト古典的過ぎる。
現在の製造物の輸出品は、鉄鋼・ナフサ等素材品は別にして自動車でも電子機器でも、原始的材料のウェイトは非常に小さい。日本が強いこうした分野の商品までも輸入品に頼るというのなら別であるが、国の飯は食えなくなる。個人消費も下支えは公務員がしているようなもの。輸出依存型(=財界)を一機に切り崩すことは到底無理。アメリカのように兵器と紙切れを主な輸出品にするというのなら別であるが。
[ 2009年10月19日 ]
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