キング(ファッション 上場)/下請代金をケチる/公取委勧告
中堅アパレルのキング(京都市)は、下請業者への支払を一方的に歩引きカットしたとして、公正取引委員会から、その代金を支払うよう勧告を受けた。
同社は高品質の婦人服を主に専門店を対象として卸しているが、消費不況から前期売上高を落とし、今期も引きは続き業績は芳しくないが、前期の利益減少は所有株式の評価損や出店費用による損失もあり、営業だけの問題ではない。
少々利益を落としたところで同社は、174億円の自己資本を有し、実質無借金経営であり、下請け泣かせをすべきではないが、目先の責任問題から、手荒な利益捻出方法を採ったのであろう。問題が高じれば百貨店など信用を重んじる店舗への納品が難しくなる恐れもある。
連結/百万円 | 2007年3月期 | 2008年3月期 | 2009年3月期 |
売上高 | 20,670 | 20,359 | 18,975 |
営業利益 | 1,015 | 880 | 740 |
経常利益 | 1,329 | 1,208 | 1,072 |
当期利益 | 534 | 638 | 475 |
総資産 | 23,630 | 22,536 | 21,860 |
自己資本 | 17,507 | 17,590 | 17,440 |
資本金 | 2,346 | 2,346 | 2,346 |
有利子負債 | 460 | 450 | 450 |
自己資本比率 | 74.10% | 78.10% | 79.80% |
① 人服は安物しか売れておらず、高級品を得意とする同社は景気後退局面では耐えるしかない。
② 同社製品は九州でも多くの婦人服専門店や高給ブティックなどで販売されている。
[ 2009年10月22日 ]
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