アイコン ベンチャー・リンク/NIS投資組合はヤマ師か

0107a.jpgベンチャー・リンクの株をNIS投資組合が2,100万株公開買い付けした。ベンチャー・リンクの総発行株数は317,632,223株である。09/3月現在、NISリースで1,228万5千株所有、その後第3者割当で2835万株所有して今回の2,100万株で計6,163万5千株となり19.40%の所有となる。第3者割当でインデックスH系も一緒に1,335万株割当を受けており、木村氏のお仲間とすれば23.6%。日本振興銀行系の大株主化はベンチャー・リンクにしてみれば救いの神であったろう。

同社の9月の第3四半期(決算12月)の自己資本は、1億15百万円、同率2.0%まで下落している。
ところが、同社のビジネスモデルが崩れるような高裁判決が年末に行われている。同社は最高裁に上告するというが、一審判決を覆しての逆転判決であり、厳しい裁判となろう。
当裁判は「まいどおおきに食堂」の元フランチャイズ店3社が同社とフジオフードシステムに対し、フランチャイズ契約の勧誘方法の違法性や経営指導義務の不履行を理由に提訴され、09年12月25日に東京高等裁判所で第2審の判決があり、原告側の逆転勝訴となったものである。
これにより同社は、約4,700万円を上限として負担することになるが、最高裁でも敗訴となれば今後の業績に大きく影響する。今期については最終黒字化どころか、経営すら危ぶまれるとのうわさが出ているのである。
これまでにもFCの問題はいろいろ取り沙汰されてきたが、騙すような安直な加盟店導入をはかれば、こうした問題が浮上してくる。建築業界でいう重要事項説明が以前からFC界でも求められており、勧誘時に遡るものであり、FC界にとっても大きな判決となっている。
一方、最近の日本振興銀行(実質オーナー木村剛氏)の動きは、子会社で貸金業を積極化させているが、そのノウハウは京都日栄=商工ファンドもどきである。出資も威勢良いが、経営が不安定な会社への出資であり、ハイリターンを狙ったものとなっている。 
今回の公開買い付けは、傘下のNISの投資組合によるが、今でも群がる投資家の資金に買い付けとなっており、木村氏はビジネス界のサブプライムローンのような危険度の高い分野に活路を求めているようである。
 

[ 2010年1月 7日 ]
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