アイコン 粗鋼生産 5月、前年同月比50.2%増 日本鉄鋼連盟発表

日本鉄鋼連盟は、5月の鉄鋼生産量について、粗鋼生産973万トン、前月比8.2%増、前年同月比50.2%増となったと発表した。
2010年5月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比、前年同月比とも増加した。
 

銑鉄生産は716.8万トンと前月に比べ48.6万トン、7.3%増加、前年同月比47.0%増加となり、前年同月比では7ヶ月連続の増加。
5月末の高炉稼働基数は前月同様の34基中27基。
粗鋼生産は、972.7万トンと、前月比74.1万トン、8.2%増加、前年同月比50.2%増加となり、前年同月比で7ヶ月連続の増加となった。
炉別生産をみると、転炉鋼が751.4万トンと前月比7.4%増(前年同月比55.2%増)、電炉鋼が221.4万トンと同11.2%増(同35.3%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼が7ヶ月連続の増加、電炉鋼は6ヶ月連続の増加となった。
 
鋼種別生産では、普通鋼が757.7万トンと前月比8.0%増(前年同月比40.4%増)、特殊鋼が215.0万トンと同8.9%増(同99.1%増)となり、前年同月比では普通鋼が7ヶ月連続の増加、特殊鋼は6ヶ月連続の増加。 

 熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は、847.3万トンと前月比60.4万トン、7.7%増(前年同月比50.3%増)と、前年同月比では6ヶ月連続の増加。

 普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は676.5万トンと前月比50.9万トン、8.1%増(前年同月比41.7%増)と、前年同月比では7ヶ月連続の増加。

 品種別では、条鋼類は160.6万トン、前月比11.2%増(前年同月比8.4%増)で、前年同月比では6ヶ月連続の増加となった。鋼板類も510.8万トン、同7.6%増(同56.5%増)となり、前年同月比では7ヶ月連続の増加。

 主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が399.3万トン(前月比5.8%増、前年同月比60.3%増)と、前年同月比で7ヶ月連続の増加。
厚板は105.7万トン(同16.3%増、同44.6%増)と、前年同月比で3ヶ月連続の増加。
一方、条鋼類では小形棒鋼が77.3万トン(同8.7%増、同1.9%増)が前年同月比で3ヶ月連続の増加。
H形鋼は32.0万トン(同37.3%増、同22.1%増)と同6ヶ月連続の増加、大形形鋼は8.7万トン(同8.5%増、同2.0%減)と同5ヶ月振りの減少、中小形形鋼は10.4万トン(同12.0%増、同39.8%増)と同6ヶ月連続の増加と 
なった。
特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は170.8万トンと、前月に比べ9.4万トン、5.9%
増(前年同月比97.8%増)となり、前年同月比では6ヶ月連続の増加となった。

リーマンショックで急激に極端に落ち込んだ鉄鋼生産も緩やかな景気回復により、生産量は拡大している。しかし、ハゲタカ鉄鉱石メーカーと石炭会社により原料が、高値で推移しており、中国の経済成長率が5%前後まで落ち込まない限り、製品価格は高くなるばかりであろう。
 

[ 2010年6月18日 ]
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