アイコン 九大/水素含有量次第で金属に強弱発見 強度4倍以上に

九州大学九州大は1日、水素と金属疲労の関係を調べた研究で、金属の水素含有量を通常の20倍超にすると、強度がステンレスで4倍以上になることが分かったと発表した。
村上敬宜副学長(金属疲労学)の研究班が解明。金属は水素を多く含むほど強度が下がるとされてきた定説を覆すもので、7日に東京で開かれる「NEDO燃料電池・水素技術開発成果報告シンポジウム」で発表、米国学会誌にも掲載される。

金属は、水素の含有量が増えると強度が下がる現象が知られている。
研究班は直径7ミリ、長さ10センチのステンレス鋼の水素含有量を変え、伸縮を繰り返す耐久テストを実施。含有量は通常2・2ppm(1ppmは100万分の1)程度だが、これを約50倍に当たる109・3ppmに増やし、長さ3ミリの亀裂が入るまでの伸縮回数を調べた。その結果、通常のステンレス鋼は8200回だったのに対し、水素含有量50倍では3万2600回と強度が約4倍になった。
研究班は、金属原子のすき間に侵入する水素は当初、強度を弱める働きをする半面、密度が高まると逆の働きをするとみて分析。強度が増すのは水素含有量が通常の20倍を超えてからと判明。
村上副学長は「これまで水素による金属疲労を防ごうと、過度に耐久性の高い設計をしていた水素の関連施設や水素燃料自動車が、適度な耐久性で建設・製造でき、コスト削減や水素エネルギーの普及につながる」としている。 

※ それとともに、強化したステンレス鋼の用途開発が大きな利益に繋がろう。ステンレス鋼メーカーと商品を共同開発して特許をとる。基本特許だけではもったいない。
九大さんも1社ぐらい上場しないと、マスターベーションばかりでは永遠に精華大学のようにはなれませんよ。
 

 

[ 2010年7月 5日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク