アイコン アジア産業(株)/自己破産申請

合板製造のアジア産業(株)(広島県府中市高木町369-1、代表:馬屋原林ほか)は8月17日事業停止、松原健一郎弁護士(電話082-511-0213)に一任して自己破産申請した。負債額は約2億円。
同社は、府中家具を支える合板業者であったが、家具製造業界は大川産家具に象徴されるように衰退の一途を辿っている。住宅構造の変化とともに、マンションでの家具の必要量が大幅に減じていることに起因しているが、住宅着工件数も未曾有に落ち込み、その影響は家具産業にとって計り知れないものとなっている。

住宅構造の変化は、洋服ダンスが造作のクローゼットに変り、今やウォークインクローゼットの時代となっている。海外からも欧州家具や中国・東南アジア製が輸入され、国内市場を席捲している。住宅も水屋と食卓とソファー・整理ダンスだけで事は足りるようになっており、国内産家具の市場は狭まるばかりとなっている。
住宅着工件数が大幅に減少したのは、過度な分譲マンションの開発にあり、戸建住宅の落ち込みは大幅には落ち込んでいない。しかし、その中身は不況下にあり、パワービルダーの建物やタマホームなどの廉価な建物が主流を占めている。今ではそうした建物さえウォークインクローゼットを標準装備した住宅が多くなっている。婚礼家具の3点・5点セットなどが流行ったのは遠い昔の時代である。廉価品の家具は輸入物が殆どであり、国内産家具は時代に対応した高品質の家具が求められている。いいものはやはりよい。

[ 2010年8月18日 ]
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