全国主要都市の空室率の状況 2010年10月度/三鬼商事調べ参照
(1) 東京は、新築ビル(昨年11月以降に新築されたオフィス賃貸ビル)が49棟供給されてきたが、新築ビルの空室率は9月30.51%であったものの 26.19%まで減少、主要都区5区でも12,000坪減少している。そのため平均空室率が9月9.01%から10月8.55%まで減少した。11月には品川フロントビル21,955坪が完成している。
(2) 福岡は、13ヶ月ぶりに平均空室率が15%を割り込み14.88%となった。需要増により減少したものであるが、新築ビルも建っていない。
(3) 大阪は、4月に梅田阪急ビルオフィスタワー76,230坪の巨大オフィスビルが完成したが、一時的に空室率は上昇したもののその後減少し続けている。しかし、10月には大阪富国生命ビル20,722坪の大型ビルが完成、そのため平均空室率が先月の11.69%から12.04%に上昇している。
(4) 名古屋は、ケチの名古屋で通っており、3月に名古屋桜通ビルが建ったほか計6棟しか建っていない。名古屋人としてはそれでも高い平均空室率13.02%(9月13.08%)となっている。
(5) 横浜は、空室率は、9月の平均空室率12.77%から10月12.55%と減少している。
(6) 仙台は、2千坪減少して新築が64.44%から55.61%まで大幅に落ちた。平均空室率も9月の20.54%から10月20.10%と落ちている。
(7) 札幌は、新築ビルの供給が1棟しかなく、新築ビルの空室率は9月、10月と同じであるものの、平均空室率は9月11.67%から10月11.70%と上昇している。不景気でテナントが空いたのであろう。
オフィス賃貸ビルは10%以上空いたら商売にならないとされる。東京を除き他の主要都市はまだ10%以上であり、不動産ミニバブルにおいてマーケティング力0のハゲタカファンドが見境もなく供給した影響がまだ続いている。
10月の主要都市オフィスビルの空室率 | |||||
平均 | 既存 | 新築 | 対象数 | 内新築 | |
福岡 | 14.88 | 14.76 | 56.85 | 587 | 2 |
大阪 | 12.04 | 10.68 | 59.86 | 841 | 10 |
名古屋 | 13.02 | 12.79 | 28.33 | 485 | 6 |
横浜 | 12.55 | 12.30 | 20.80 | 421 | 3 |
東京 | 8.85 | 8.55 | 26.19 | 2649 | 49 |
仙台 | 20.10 | 18.51 | 55.61 | 362 | 3 |
札幌 | 11.70 | 11.65 | 20.50 | 409 | 1.00 |
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