アイコン (株)ブロードティーヴィ/民事再生

ホテル向けブロードバンド映画等配信の(株)ブロードティーヴィ(兵庫県神戸市東灘区魚崎浜町29-4、代表:東海林亨)は7月1日、処理を田中大介弁護士(電話06-6344-1330)ほかに一任して、神戸地裁へ民事再生法の適用申請をした。負債額は約40億円。

同社は、平成13年3月設立のビデオ・オン デマンド システムを使った動画配信会社。営業主力先はビジネスホテルなどであり、ファンドバブルの平成20年3月期は約36億円の売上高を計上していた。
しかし、リーマンショックでハゲタカファンドバブルが崩壊したことにより世界大不況に陥り、国内も人の動きが大幅に減じた。その結果、ホテル客が減少、同社の売上高の要である宿泊者が利用する視聴料が激減、ホテル業界も経費節減に入り、新たな設置店も減り、平成22年期には約25億円まで売上高が減少した。そのため10億円を超える赤字に陥り、これまでの累積赤字は20億円を超えていた。
ブロードバンド放送局の機器やホテル設置のシステムなどはリースであり、その支払リース料や販売手数料によりそうした赤字となっていた。 

右肩上がりの時世ならば、こうした事業のビジネスモデルも成功しようが、景気には大きな波もあり、国民の動きがなくなることもある。それが不景気というものである。また、東日本大地震では、ビジネスホテルに限らず、全国の観光ホテルも窮地に立たされている。
取り巻く環境がこうでは、同社は、よほど事業縮小しない限り、民事再生は難しいものと思われる。しかし、リース屋さんは、他に持っていくところもなく、今後、縮小してもちゃんと支払ってもらえるならば、機器の引き揚げなどはないと思われる。早期の厳密な再生計画次第であろう。リース屋さんは、アカンと思ったら引き揚げ、バッタ屋さんに叩き売ることもある。
 

[ 2011年7月 4日 ]
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