富士フィルムH/3月決算 事業転換奏功
同社は写真のフィルムや印画紙から、医療画像、内視鏡、化粧品、液晶フィルムなどへ事業転換して大成功している。富山化学も買収して医薬品を強化している。
カラーコピー機やプリンターのドキュメントソリューション部門が、円高の影響を145億円うけたものの、売上高は9,848億円(前期比1.1%増(為替 影響額を除いた前期比2.6%増)、部門営業利益は、東日本大震災・タイ洪水への対応費用を計上したものの、原価や経費の改善などにより、818億円(前 期比10.2%増)となっている。
デジタルカメラのイメージングソリューション部門は、販売が好調であったものの、為替の円高影響(139億円)や、震災による国内需要減や、タイの洪水などの影響により、3,227億円
(前期比▲1.0%減(為替影響額を除いた前期比3.3%増))。部門利益は震災による国内需要減や、タイの洪水などの影響で40億円の赤字となった。
医療画像の装置や装置のインフォメーションソリューション部門は、医薬品事業やサプリ・化粧品などのライフサイエンス事業など成長事業の売上が拡大したものの、為替の円高影響(231億円)や、震災による国内需要減の影響、及びフラットパネルディスプレイ材料事業などの売上減少により、8,878億円(前期比▲3.2%減(為替影響額を除いた前期比▲0.7%減))。当部門の営業利益は、為替の円高や、原材料価格高騰、売上減少などの影響により、674億円(前期比▲34.8%減)となったとしている。
特に同社は医療分野を強化中で、医療分野のIT化に対応して、医用画像情報ネットワークシステム「SYNAPSE」を、国内約1,700の医療施設に納入している。また、携帯型超音波診断装置メーカーである米国SonoSite,Inc.の買収、バイオ医薬品受託製造の米国Merck&Co.,Inc.買収、医薬品メーカーの富山化学工業の買収のほか、バイオミラー医薬品の協和キリン富士フイルムバイオロジクスの合弁会社設立などもしている。
連結/百万円
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売上高
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営業利益
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経常利益
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当期利益
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11年3月期
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2,217,084
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136,356
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117,105
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63,852
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12年3月期
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2,195,293
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112,948
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89,187
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43,758
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前期比
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99.0%
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82.8%
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76.2%
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68.5%
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13年3月期予想
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2,370,000
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140,000
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135,000
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65,000
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13年期予/12年期比
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108.0%
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124.0%
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151.4%
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148.5%
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