アイコン 旧登別萬世閣など経営の(株)KHコーポレーション/特別清算

元・(株)萬世閣で観光ホテル経営の(株)KHコーポレーション(北海道札幌市中央区大通西11-4、代表清算人:佐々木泉顕弁護士(電話011-261-8455))は2月15日、札幌地方裁判所へ特別清算を申請した。

負債額は約75億円。

同社は昭和16年5月創業の旧(株)萬世閣で、洞爺湖温泉に「洞爺湖萬世閣ホテルレイクサイドテラス」、登別温泉に「登別萬世閣」、定山渓温泉に「定山渓萬世閣ホテルミリオーネ」を建設して経営していた。しかし、バブル崩壊から観光客が減少し続け、以前は60億円以上あった売上高も最近は50億円を割り込み、赤字経営となっていた。

そうしたところに東日本大震災で、多少支えとなっていた中国観光客も減少、尖閣問題も追い討ちをかけ、これ以上経営を支えきれず、借入れ金融機関の了解の下、会社を分割して、昨年3月新会社((株)萬世閣(北海道札幌市中央区大通西11-4、代表:濱野清正)を設立して事業を譲渡し、同社は負債管理会社となっていた。

同社の萬世閣ホテルは、濱野一族が超ワンマン経営をこれまで続けてきた。この間、食中毒事件のほか残業料未払い裁判などいろいろな労働問題も抱えていた。こうした問題を引き起こした経営陣の刷新が求められるが、金融機関は債務を一部カットして新会社での再建を認めたものである。同社のこれまでの取引金融機関は北洋(本店)、室蘭信金(登別温泉)、商工中金(札幌)、三井住友(札幌)、伊達信金(洞爺温泉)となっている。

 

<2009年3月の北海道新聞>
胆振管内洞爺湖町のホテル「洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラス」の従業員や元従業員15人が、ホテルを経営する万世閣(札幌市)と浜野浩二社長に「激務の北海道洞爺湖サミット期間中も残業代が支払われていない」として、未払い残業代など計約1億3000万円を求めて札幌地裁に提訴した。
訴えによると、原告らはいずれも調理師で、2006年11月以降の未払い賃金や慰謝料など1人当たり約100万-約1500万円を請求。月に100時間以上の残業が常態化していたが、労働時間を管理するタイムカードがなく、残業代は過去10年以上にわたり支給されていなかったという。
同ホテルはサミット期間中に日米の警備担当者が宿泊。当時の総料理長で、サミット後に体調を崩し退職した原告の大坂祐一さん(52)=伊達市=は「15時間勤務が続くこともあり、精神的に追い詰められた」と話している。登別市や札幌市の同社が経営するホテル従業員も、追加提訴に加わる見通しという。
万世閣は「当社は団体交渉の場で誠実に対応しており、その最中の提訴に憤りを感じています」とコメントした。以上、北海道新聞。

[ 2013年2月15日 ]
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