アイコン 「すき家」のゼンショ-HD/3月決算 社長「3Kの仕事する日本人いなくなった」とグチル

人手不足に悩むゼンショーの小川賢太郎社長は、3月決算の発表で「日本人はだんだん3K(きつい、きたない、危険)の仕事をやりたがらなくなっている」と嘆いたと報道されている。HD
傘下の牛丼チェーン「すき家」では2月以降、アルバイト不足で一時閉店が相次ぎ、28店が今も休業中。また、同社では改装中を含めると実に184店舗が閉鎖したままという。
景気回復に伴う人手不足は、外食や小売業で深刻となっているが、原則24時間営業の同社を直撃している。
以上。決算内容については最後尾掲載。

<少子化のなかの労働者の反乱反撃>
重労働や長時間労働、一人勤務、見せか店長、しかも低賃金雇用は、少子化の影響で今や勤める者がいなくなってきている。
長く続いた不況の時には、そうした問題がまったく影を潜め表面化することもなかったが、景気回復に伴い、少子化進行で失業者の底が浅くなっているため、即逼迫状態に陥り、深夜営業の居酒屋など高額を提示しても入るヒトが既にいない状態となっている。
アメリカの場合は、常に数千万人ともされる不法移民を抱え、そうした不法移民が低賃金による3K労働を支えてきている。そうした背景の上に本場のハゲタカ経済が成立しているが、こうしたアメリカ型経済を唯一神として日本へ持ち込んだハゲタカ=新自由主義者=ネオコン=盲目的米追随主義者の竹中平蔵は、少子化問題に目を瞑ったままとしてきた。しかし、現に少子化は進んでおり、これまでのように不況ならばいざしらず、景気回復ともなると、そうした業種から一斉にヒトがいなくなっている。

建設業にしても震災復興工事により、人手不足が一挙に表面化。賃金が少々上がろうと、建設の3K労働に就く者も少なく、口裂け男の竹中平蔵は国に対して、解決策として、アメリカでの不法移民者の変わりに、外国からの移民受け入れを正式に検討させている。
こうした3K企業には、以前は仕事を求めて日本語学校や研修労働による中国人が山といたが、中国の経済成長で今や中国人は少なくなり、東南アジア人が増加している。しかし、中国のように日本へ送り込む側の(闇も含めた)インフラが整備されておらず、絶対数は増えていない。

政府・財界は派遣業の大幅緩和を行おうとしているが、派遣とは、忙しいときだけ雇うものであり、何の保証されない存在。しかも低賃金、その弊害からきた未婚者増=少子化問題を総括せず、目先にだけに捉われたアホな諮問会議の連中がほざいている。
そうした中でも、景気回復は進み、労働者の逆襲が始まり、政府が100%外国人受け入れでもしない限り、それをクリアーすることはできなくなってきている。

国交省は日本の人口が2050年には9700万人になると試算しているが、今後は加速度的に労働世代がいなくなってくる。
現状の労働需給の逼迫は、少なくとも2020東京五輪まで続くが、その段階では、さらに少子化は進み、いつまでも続くことになる。
円安が進み、海外へ移転した工場が日本へ回帰しようも、日本では採用難、労賃が上がり、採算が合わず、帰ってこれなくなるケースも十分考えられる。

それほど、少子化の進行を意識した国家経営が求められているが、現世のご利益にしか生きることしか脳味噌にない企業・財界の思う壺に動いている。だめじゃこりゃ。

<ゼンショーHDの決算>
1、牛丼カテゴリーの当期末の店舗数は、109店舗出店、24店舗退店した結果、2,550店舗。内訳は、「すき家」1,984店舗、「なか卯」478店舗(FC20店舗を含む)等。牛丼カテゴリーの売上高は1,799億49百万円(前年同期比1.0%増)。

2、レストランカテゴリーの当期末の店舗数は、2店舗出店、24店舗退店、グループ内他業態への転換等を行った結果1,527店舗。売上高は、1,492億42百万円(前年同期比1.5%増)。

3、ファストフードカテゴリーの当期末の店舗数は、75店舗の出店等を行った結果609店舗。売上高は、831億29百万円(前年同期比33.7%増)。
以上、当期末の小売業除く飲食店舗数の総計は4,686店舗。

今期予想はマルヤの業績が加算されているが、マルヤの2013年3月の売上高は237億73百万円だったことから、既存事業店舗の展開を加速させるのだろう。

連結/百万円
売上高  
営業利益
←同率
経常利益
当期利益
11年3月期
370,769
17,660
4.76%
15,791
4,735
12年3月期
402,962
21,005
5.21%
19,300
3,068
13年3月期
417,577
14,736
3.53%
13,873
5,058
14年3月期
468,377
8,134
1.74%
7,957
1,103
14年/13年比
112.2%
55.2%
 
57.4%
21.8%
15年3月期予想
537,906
15,908
2.96%
14,647
4,180
15予想/14比
114.8%
195.6%
 
184.1%
379.0%
 
<ゼンショーグループ>
牛丼: ゼンショー「すき家」・なか卯
レストラン: ココス、ビッグボーイ、華屋与兵衛、ジョリーパスタ、ぎゅあん、宝島
ファーストフード: はま寿司、大和フーヅ、GMフーズ
小売業: 日本リテール、(スーパーの)マルヤ、マルエイ、ユナイテッドベジーズ
ほか多数。
無謀な安売り合戦のため低賃金を加速させた同社は、その修正を求められている。「日本人はだんだん3K(きつい、きたない、危険)の仕事をやりたがらなくなっている」とそれまで自らがそうさせてきた経営者としての奢りは通用しない。経営は経営者にとってはロマンだろうが、従業員・バイトにとっては単なる捨て駒になる運命。そうした人たちにロマンが追い求められる給与やシステムが求められている。
[ 2014年5月15日 ]
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