アイコン 2014年3月期 スーパーゼネコンランキング トップは大林

長年続けてきた鹿島建設の売上高トップの地位は、ここにきて大林組が躍進してトップに立ち、大成が2位に、鹿島は3位に陥落した。
竹中工務店は、過去2期1兆円台の売上高をクリアできなかったが、前期は復帰した。同社は、建築工事が主体なだけに外注労務コストや資材高騰にさいなまれ、2012年12月期決算では営業赤字を出していたが、当期は営業利益を浮上させた。
大成建設は、元々営業利益率が他社に比し高いが、前期の2.51%から当期は3.51%と1ポイントも上昇させた。
鹿島建設は、建築工事で失敗工事もあり▲316億円の営業赤字を出した。ただ、土木工事で350億円の黒字を出し取り返している。海外工事ではアルジェが痛かったのか4社中受注も受注残も最低となっている。
過去、現場でスーパーゼネコン全社と付き合ったことがあるが、どこの現場でも一番煩かったのは大成建設であった。現場所長へは本社から利益を出すよう強力な指示が出ているのだろう。
スーパーゼネコンであっても、営業利益および同率は、各種大工不足や資材高騰の影響を受けている建築工事の利益により大きく左右されている。

 
 
2014年3月期 スーパーゼネコン決算比較 
 
連結/百万円
売上高
営業利益
前期増減率
経常利益
当期利益
1
大林
1,612,756
31,991
1.98%
40,135
21,627
2
大成
1,533,473
53,773
3.51%
56,756
32,089
3
鹿島
1,521,191
23,007
1.51%
27,006
20,752
4
清水
1,497,578
26,054
1.74%
29,277
14,191
5
竹中
1,020,956
11,525
1.13%
21,709
7,162
 
・ただし、竹中工務店については2,013年12月期連結決算
 
<2014年3月期 各社の受注高>
2014年3月期のスーパーゼネコンの受注状況  単体
 
大林
大成
鹿島
清水
竹中
土木
253,054
310,074
340,593
240,226
 
前期比
28.0%
21.4%
55.2%
56.5%
 
建築
849,902
844,397
841,817
954,061
 
前期比
3.1%
13.7%
11.5%
8.7%
 
国内建設計
1,102,956
1,154,471
1,182,410
1,194,287
1,135,682
 
7.9%
15.6%
21.4%
15.8%
21.7%
海外
133,024
67,345
28,655
133,024
0
前期比
65.9%
70.6%
31.1%
65.9%
 
建設合計
1,235,980
1,221,816
1,211,065
1,327,311
1,135,682
注、竹中工務店は2013年12月期連結決算数値(非上場)
 
<2013年3月期末受注残>
2014年3月期末のスーパーゼネコンの受注残状況  単体
 
大林
大成
鹿島
清水
竹中
土木
294,368
393,756
429,824
295,539
21,611
前期比
2.5%
12.5%
15.5%
14.5%
 
建築
983,786
1,131,111
951,342
847,155
808,847
前期比
-2.5%
7.4%
19.0%
4.5%
 
海外
185,108
120,709
49,426
160,010
 
前期比
28.6%
-13.2%
34.8%
34.1%
 
建設合計
1,463,262
1,645,576
1,430,592
1,302,704
830,458
前期比
1.6%
6.7%
18.4%
9.6%
 
注、竹中工務店は2013年12月期連結決算数値(非上場)
 
<参考>
ゼネコンが鉄筋コンクリート造りの建築現場で一番使用するのが生コン、その元締め的存在のセメント会社の太平洋セメント。ゼネコンは資材の高騰を嘆くより、安く買う努力も必要だろう。太平洋セメントは儲かって笑いが止まらないかもしれない。
<太平洋セメント決算推移>
連結/百万円
売上高 
営業利益
←同率
経常利益
当期利益
11年3月期
726,475
16,433
2.26%
8,124
5,162
12年3月期
727,849
29,185
4.01%
18,496
7,845
13年3月期
747,616
40,659
5.44%
32,667
11,329
14年3月期
840,288
70,434
8.38%
69,590
35,223
14年/13年比
112.40%
173.20%
 
213.00%
310.90%
15年3月期予想
858,000
70,000
8.16%
65,000
35,000
15期予想/14比
102.10%
99.40%
 
93.40%
99.40%
 
[ 2014年5月15日 ]
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