アイコン 三菱地所グループの「北海道ベニーエステート」元社員/1.8億円着服事件の余韻

三菱所グループの北海道ベニーエステートは3月、次のリリースを発表していた。

1. 着服行為の概要
元社員が担当していました管理組合様の経理処理において、不正を繰り返すことで複数の管理組合財産から金員を着服していたもの。
社内調査により判明したところでは、対象管理組合は13 組合、被害総額は約1.8億円。
2. 対応
上記行為が明らかになったため、本年2 月6 日に元社員を懲戒解雇。さらに、元社員については刑事告訴を行う予定。また、対象管理組合様に対しは、被害額を補填し返納する。
以上、

当問題の背景には、マンション管理の難しさをあらためて浮き彫りになっている。
多くの組合は数千万円を超える積立金を保管しているが、高齢化などで役員のなり手が不足し、運営は管理会社任せの傾向が強まっている。
専門家は「住民や第三者によるチェック体制を強化しない限り、同様の問題が起きる可能性がある」と警鐘を鳴らす。
いろいろな問題がこれまでも発覚し、今では通帳や印鑑を管理会社が預からないケースがほとんどとなっている。
しかし、現場は管理会社に一任してしまう組合も多い。

  北海道ベニーエステートによると、元社員は1999年から約15年間、担当する13管理組合から2万~1億6千万円を着服。修繕工事や備品購入の発注を装った偽造書類を作り、管理組合の役員に判子を押させ、自らが管理する口座に金を振り込ませるなどしていたという。
元社員1人だけの担当期間が15年に及ぶ組合もあった。
 今回被害に遭った多くの組合も、役員が元社員を信用して文書の内容を精査せずに押印。施工状況の確認を怠るなど「管理会社頼み」の事例が目立った。
  被害にあったマンション組合も、築後20年以上経ち、各世帯が高齢化、役員だけを責められないが、事務処理など面倒くささが先に立って無頓着になり、だましやすかったのではとされる。

実際、管理組合の役員でも、財産管理の素人では、全ての工事に立ち会ったり、領収書を確認するのは不可能だろう。

 当該の元社員が管理組合幹部とどんな関係にあったか不明であるが、よくあるケースでは、高価なツケ届けや高価な料飲食などのお誘いにより、相手を麻痺させる方法も取られる。高額となるマンションの改修工事などで、工事会社決定において、ひどいものでは幹部の懐にいろいろ入れる会社や担当もいる。
今回の問題は、北海道ベニーエステートの親会社が三菱所であるため、被害額が全額返済されるようであるが、そうでなかったら、組合は泣き寝入りすることになる。登録されていてもこうした問題において、返済能力のないようなマンション管理業者とは契約しないことも大事なことだろう。
以上、報道など参照

社名
北海道ベニーエステート株式会社
所在地
北海道札幌市中央区南1条東1丁目5番1号
設立
平成6年1月
資本金
5千万円
株主
三菱地所丸紅住宅サービス(株)
従業員
419名※平成25年4月1日現在
営業種目
1. マンション、ビル、駐車場、スポーツ施設、娯楽施設、その他不動産の管理、経営並に警備業務及びこれに附帯する電気、空調、給排水、衛生 、防災設備の管理業務
2. 不動産の売買仲介業務並に賃貸借仲介業務
3. 損害保険代理業及び自動車損害賠償保障法に基づく保険代理業
4. 飲食業
5. インテリア商品、事務用品、書籍、教材、家庭電化製品、日用雑貨、食料品の販売業
6. 建築工事、内装仕上工事、塗装工事、防水工事、造園工事、管工事、電気工事の請負、設計、施工並に監理業務
7. 動産及び不動産のリース業
など
・三菱所グループ
 
[ 2015年4月15日 ]
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