同社は昭和５年創業の今治タオルの老舗メーカー。「朝シャン」タオルなどヒットにより以前は４２億円超の売上高を計上していたこともあるが、最近では競合会社も増加し、平成２７年１２月期は約１０億円の売上高まで低下、中国へ工場進出していたことから、売上高減少に中国工場の閉鎖に追い込まれ、巨額損失(約２０億円)を発生させ、大きな債務超過に陥っていた。抜本的な再建を派するため、今回の申請となった。

今治タオルは国の「JAPAN ブランド育成支援事業」により、今治ブランドが確立し、再評価、再人気化している。しかし、今治で製造した一定条件を満たすタオルしか表示できず、同社の中国工場での生産物にはこうした表示はできなかった。同社は生産することに力を入れすぎ、自社ブランドの確立が図れなかったことも、長期不況下で売り上げ低迷につながったものと見られる。