東急不動産と鹿島建設は、港区海岸1丁目(竹芝地区)の複数の都有地を約70年間の定期借地に
より有効活用する「都市再生ステップアップ・プロジェクト(竹芝地区)」において、2013年5月に事業者として選定され、同年9月に東京都と基本協定を締結、その後、事業計画の検討を進めているが、その概要が決定した。
計画地周辺の竹芝地区は、東京の空の玄関口である羽田空港へ直結する浜松町駅、海の玄関口である竹芝ふ頭、ゆりかもめ竹芝駅に近接し、浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園の豊かな緑や東京湾の景観資源と調和した、国際競争力の高いビジネス拠点の形成が期待されるエリア。

本計画は、竹芝地区の中心に位置し、東京都立産業貿易センターの建替を民間施設との合築により行うことで官民連携の新たな産業振興とにぎわい創出を図るほか、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)と国内外トップ大学の連携による共同研究機関を新設する。
研究開発・人材育成を実施・コンテンツ産業を支える各施設の整備インキュベーションオフィス(起業支援)、サロン・スタジオ・ホール(ビジネスマッチング、情報発信)、映像制作スタジオ等設置、可能な高規格オフィス(事業拡大)、コンテンツ産業拠点化を推進する「CiP(コンテンツ・イノベーション・プログラム)協議会」を設立、運営・外国人対応の様々な滞在機能(サービスアパートメント、シェアハウス等)と業務支援機能を導入し、国際ビジネス拠点形成をサポートし、日本のコンテンツ産業の国際競争力強化、産業育成や海外進出等に貢献するとしている。

また、浜松町駅方面と、海岸通りや首都高速道路で分断されている竹芝地区を歩行者デッキの整備により結ぶことで、エリア全体を回遊する歩行者ネットワークの強化をはかる。

<2009年完成へ> 
JR浜松町駅と竹芝ふ頭を結ぶ全長約500メートルの歩行者デッキも設置し、回遊性を高める。全体の完成は2019年度を見込む。
 開発するのは浜松町駅から東に約230メートルのエリアで、敷地面積は約1万5600平方メートル。現在は都の産業貿易センターなどがあり、建て替えを進める。事業費は公表していない。
 用地の西寄りに高さ約210メートル、地上39階建てのオフィス棟を建設する。低層部には新たな産業貿易センターを導入。慶応大学の研究機関では、国内外の大学との連携を進め、コンテンツ産業の育成や海外展開を後押しする。
 東寄りにつくる住宅棟は、高さ約100メートルの地上21階建て。賃貸住宅のほか、中長期滞在ができる外国人向けのサービスアパートメントや外国語対応の保育所も設ける。

浜松町産業貿易ビル建て換え