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韓国銀行(中央銀行)が23日発表した2015年1~3月の国内総生産(GDP、速報値)は、実質で前期比0.8%増だった。
内需政策により建設投資の大幅なプラスを受けて、前期の伸び率を上回ったが、中国景気の鈍化などで輸出が減速しているほか、民間消費の伸びが鈍く、4四半期連続の0%台の成長となった。韓国経済の伸び悩みが続いている。
 韓銀は四半期の年率換算成長率を公表していないが、推定で3.1%程度。韓国経済の潜在成長率は3.5%前後とされるが、韓銀は9日、消費や輸出の伸び悩みで2015年の成長率見通しを従来の3.4%から3.1%に引き下げている。

 1~3月期のGDPは、マンション建設の増加などを受けて、建設投資が7.5%増と大きく伸びて全体を押し上げた。
韓国政府が進める不動産活性化政策を受け、住宅市況がやや持ち直している影響が出ているためだ。
 一方で輸出は、液晶ディスプレーや自動車、造船などの減少を受けて0.0%増と伸び悩んだ。中国景気の鈍化などを受けて、加工貿易が落ち込んでいる。
 民間消費は自動車などの耐久財やサービス消費が拡大し、0.6%増と前期の伸び率から0.1ポイント上昇した。
ただ、前期比ではやや回復したが、絶対水準で高い数字ではなく、(消費が)活性化しているとは言いがたい状態。
 設備投資は機械類の減少などを受けて0.0%増と伸び悩んだ。政府消費は0.2%増だった。
以上、

国の不動産政策や金利低下によりマンションブームが生じているが、個人所得は増加しておらず、個人負債が拡大、一般消費がさらに悪化しているとされる。株価も上昇しているが、個人負債比率の改善には繋がっている。
第一四半期の企業収益は一部で改善(電子・鉄鋼・石油製品など)されているが、賃金増や雇用には結びついておらず、個人負債比率がさらに悪化している。