警視庁は１日、発信元の特定を難しくする特殊なソフトを使って、東京の出版社のサーバーに不正にアクセスしたなどとして、川崎市の１７歳の少年を逮捕した。

逮捕されたのは、川崎市の１７歳の無職の少年で、警視庁の調べによると、去年１２月、発信元の特定を難しくする特殊なソフト「Ｔｏｒ」を使い、自宅のパソコンから東京の出版社のサーバーに侵入し、ホームページを改ざんしたなどとして、不正アクセス禁止法違反などの疑いがもたれている。
少年はサーバー会社を装って出版社の社員にメールを送りつけて偽のページに誘導し、盗み取った社員のＩＤなどを使って出版社のサーバーに侵入したという。

調べに対し、少年は「間違いありません」と容疑を認めている。
少年はネット上で「０Ｃｈｉａｋｉ」と名乗り、企業などにサイバー攻撃を繰り返し、その状況をツイッターなどでアピールするハッカーとして知られていた。

出版社の事件でもツイッターに「ターゲットは決まった」とか「ハードディスクを使えないようにした」などと逐一書き込んでいた。
警視庁は動機を調べるとともに少年がほかにもサイバー攻撃を繰り返していたとみて捜査している。