sponsored

部下が昇任試験に遅刻しないよう、必要のない作業を命じて救急車を出動できなくし たとして、大阪府枚方市と寝屋川市でつくる枚方寝屋川消防組合は2日、当時の枚方消防署の男性課長(57)=消防司令長=を戒告の懲戒処分とし、発表し た。署長ら上司2人と、当日一緒に勤務していた課長補佐2人を訓告とした。

 同組合によると、課長は当直責任者だった1月8日午前7時半ごろ、救急車を運転する男性職員が勤務交代直前の救急出動で、午前9時半から予定されていた昇任試験に遅刻しないよう、別の職員に30分間、救急車の消毒をさせて出動出来なくしたという。

その間に、同署から約0・5キロ離れた京阪枚方市駅で男性の急病による出動指令があった。通常なら約3分で到着するが、現場から約2キロ離れた出張所の救急車が出動したため到着まで約5分かかった。到着時には、男性は心肺停止状態で、駅員が自動体外式除細動器(AED)を使用した後だったという。男性はその後、搬送先の病院で死亡が確認された。

 課長は6月上旬に内部通報があった際には、「定期消毒」と虚偽の説明をしたが、その後、「安心して受けさせようと配慮した」と話したという。

 同組合は「通常通り到着していても、AEDの使用後で、影響はなかったと考えている」と説明。西口俊通総務部長は「消防の目的達成を妨げるもので甚だ遺憾。二度と発生することがないよう服務規律の徹底に努める」とコメントしている。
以上、朝日新聞
影響はなかったと考えていると発言した組合幹部も処分する必要があろう。影響があったか、なかったかの判断は、同組合がすることではない。