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VWは不正排ガス検査問題で対象車は1100万台に上ると発表していたが、その過半以上は、ディーゼル車が元々根強い人気がある欧州で販売されたものと見られる。
欧州の道路は、石畳も多く、山間部など多く、トルク性能が高いディーゼル車のニーズが元々強い。また環境面には煩く、排ガスの欧州基準が常に世界をリード、燃費性能も購入動機に深くかかわっている。
こうしたニーズを満足させるディーゼルのダウンサイジングエンジン搭載車が2008年VWにより開発され、欧州の各メーカーへ広がった。
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直噴化した小排気量エンジンで低燃費を実現、パワー不足をスーパーチャージャーやターボチャージャーで補い、大飯食いの大排気量並みの出力とトルクを手に入れた。当然、排ガス基準もクリアしているものと見られていた・・・・。
VWが開発したTDIエンジン搭載車両のゴルフ・ジェッタ・パサートなどは、同社の販売主力車となり、2009年~2015年間に販売されていた。(現在はTSIエンジン)
ところが、米国でも欧州でも排ガスNOx(窒素酸化物)の排出基準を不正にクリアしていたことを認めた。
1100万台の衝撃は、排ガス規制基準が欧州より緩い米国基準でも10倍から40倍の排ガスを空気中に放出し、大気を汚染させていた。
この販売台数の中には、VWが販売数を急拡大させてきた大気汚染国中国での販売も数百万台に達していると見られ、中国のスモッグ状態の大気汚染をさらに深刻なものにしていたことになる。
VW-Gの中国と欧州販売
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/万台
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中国
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欧州
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全体
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2010年
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192
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240
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714
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2011年
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225
|
275
|
816
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2012年
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317
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367
|
928
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2013年
|
327
|
365
|
973
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2014年
|
368
|
395
|
1,014
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合計
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1,429
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1,642
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・香港含、同社発表値、2015上半期504万台
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中国での製造販売は、中間層向けのVW(ゴルフ・ジェッタ)と富裕層向けのAudiを主力としている。(ポルシェも売れているが販売台数は限られている)
欧州自動車販売市場は、過半がディーゼル仕様車の販売とされている。
<欧州でも認める>
ドイツのドブリント運輸相は9月24日、フォルクスワーゲン(VW)が、米国でディーゼルエンジン車の排ガス規制を不正に逃れていた問題で、VWが、欧州での不正を認めたことを明らかにした。
<関与社員を刑事告発すると>
同社のフーバー監査役会長(取締役会相当)は23日、ウィンター・コルン会長兼最高経営責任者(68)が辞任したと発表した。不正排ガス問題での引責辞任。
フーバー監査役会長は、規制逃れに関わった社員を地元検察当局に刑事告発することも明らかにした。
<当時の開発担当責任者ら4人辞任>
ドイツメディアは24日、
1、VWグループ技術開発責任者で子会社アウディ取締役のハッケンベルク氏
2、VWのノイサー取締役
3、子会社ポルシェのハッツ取締役
の3人と、
4、北米法人のホーン社長
が不正の責任を取って25日の監査役会で辞任すると一斉に報じた。4人が不正にどこまで関与していたかは不明だが、ホーン氏を除く3人は不正が起きた当時に開発部門の責任者を務めており、経営陣による組織的な関与の疑いも出ている。