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5月7日号の雑誌「Newsweek」が、文化と言葉の壁を越えて輝く天才・異才・奇才100人を取り上げる「世界が尊敬する日本人100人」特集を10年ぶりに組んだ。

100人には、羽生結弦 渡辺直美 イチロー 梅原大吾 藤田嗣治ら「その道の達人」たちが紹介され、その中にタレント・元AV女優の「蒼井そら」の名前もあった。

蒼井さんと言えば、中国で何年間も大人気を続けてきた。中国版ツイッター「微博」(ウェイボー)で、1900万人を超えるフォロワーを持っている。
蒼井さんは、新元号「令和」初日の5月1日に双子の男児を出産し、中国のファンから祝福を浴びた。

蒼井さんが、中国で人気を得たのはそのセクシーな姿だけではない。中国人の立場から、蒼井そらのすごさを語ってみたい。

まず、蒼井さんは、中国語力を常に鍛えているようである。時々、私は彼女の「微博」を読んでいる。蒼井さんは、結構独特な表現でかわいい中国語を発信し、懸命に中国語でフォロワーたちとコミュニケーションを取っている。誠心誠意に等身大の自分を相手に見せる努力が垣間見えた。その謙遜さがファンの心を掴んだらしい。

蒼井そらは、女性らしさがたっぷりだそうである。男性から多大な支持を得ているだけでなく、多くの女性も彼女の大らかで天真爛漫な性格に魅了された。
「セクシー」と「かわいい」、この2つがバランスよく蒼井そらの体の中に宿っている。

また、フォロワーからどんなに揶揄されても、蒼井さんは怒らず、根気よく理解を求め続ける。
異文化の人たちと向き合い、中国人と仲良くなろうという姿勢に大事な自信と勇気が見えた。
現在、多くの日本の俳優・タレントが微博のアカウントを持っている。
木村拓哉さん、福山雅治さん、浜崎あゆみさんなど大物芸能人も中国で広報を行い、中国語圏の発信力を目指している。
微博にアカウントを持っている芸能関係の日本人が段々増えて、現在100人近くになっている。
勿論、フォロワーの人数と言えば、蒼井さんが堂々の一位である。
というわけで、2011年に中国の芸能界に進出した蒼井さんは、先見の明を持ち、先駆的な存在だと言える。

話を広げてみたい。中国でビジネスの成功を収めた多くの日本人は蒼井さんと似ているような傾向や共通性があるらしい。

日本で暮らしている中国人、中国で暮らしている日本人、つまり日中両国の間に生きる人がますます増えてくる。
記者も日中両国の価値観に染められて、辛い時、戸惑った時はあるが、異文化のおかげで、新発想・新発見が閃くこともしばしばある。

ちなみに、私のフェイスブックの友達の中には中国でビジネスを展開している方が大勢いる。
彼らは中国の政治制度に疑問を抱いても、しっかり中国の暮らしに馴染んでいる。よく中国人の友達を作る。
ある日本人の社長さんが、日本に帰る際、いつも中国人従業員に頼まれて「爆買い」をし、大量の化粧品、食品などを持って中国に戻る。
中国語がまだ上達していないにもかかわらず、時々携帯の翻訳アプリを使って、中国人従業員に思いを打ち明けるという。

中国で仕事をしている日本人の中には、中国の社会環境に慣れない人がいるだろう。
蒼井さんに学ぶべきことがある。

まず、積極的に中国語をマスターしよう。また、誤解を恐れないで、堂々と理解を求めるといい。
この間、「ゴルーデンウィーク中、日本人はどこへ出かけたのか」というような内容のテレビ番組を観た。
テレビ取材で、「なぜ中国旅行をしないのか」との質問に対し、ある人が「中国は怖いから」と答えた。
それを聞いて、本当に残念に思った。

大勢の中国人観光客が意気込んで日本にやってくる。一方、中国を恐れている日本人がまだたくさんいる…。
そして、やっぱり蒼井さんの勇気は大したものだと改めて思った。
以上、レコードチャイナ参照

2013年には蒼井そらの書道作品が、オークションで9万5千ドルで落札されていた。日本は島国、AV女優として差別するが、14億人の中国では、懐が深く、批判も評価も大きい。
彼女は中国で受け入れられ、評価されるに至るまで、評価された後も常に努力を怠らなかった。
そして今、故人も含めた日本の100人に選ばれたものと見られる。