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フィリピン大統領府は6日、今月末にドゥテルテ大統領が中国を訪問し、習近平国家主席と会談する際に、南シナ海のほぼ全域の管轄権を持つと主張する中国を全面的に否定した国際仲裁裁判所の判断を議題にする意向だと明らかにした。
大統領府の報道官は、ドゥテルテ大統領が具体的にどのような議論をするかについては「大統領次第だ」と述べ、明言を避けた。

3年前の2016年に示された仲裁裁判の判断をめぐっては、中国は一貫してこの判断を受け入れず、南シナ海で人工島の軍事拠点化を進めているが、ドゥテルテ大統領は、中国からの経済支援を目的に判断を棚上げして、融和的な姿勢を示してきた。

しかし、中国との間で合意した2兆円を超える経済支援のほとんどが実行されていないことに加え、今年6月、南シナ海のリード礁付近で起きたフィリピン漁船と中国の大型漁船の衝突事件が発生、中国船が沈没同然のフィリピン漁船を放置して逃げたことをきっかけに、国内ではドゥテルテ大統領の姿勢への批判が強まっていた(乗組員たちは衝突から2時間後に仲間の漁船に救助された)。

このため、ドゥテルテ大統領としては、中国に厳しい態度を取り、けん制するとともに、国内に向けても指導力をアピールする狙いがあるが、中国まで乗り込んでモノが言えるか、フィリピンが実効支配する一帯の共同開発で丸め込まれる可能性も高い。
ただ、2兆円の開発資金が今の中国に出せるのかは大いなる疑問、口先だけでまた丸め込まれるようだ。そうでなければ、ドウテルテを見直すのだが・・・。
以上、報道参考