アイコン フォトニクス、レイテックスと提携して太陽電池製造装置分野に進出

レーザーによる極微細溝加工を可能にしたレーザースクライバー技術のパテントを持つ米国のDeep Photonics Corporation社から製造販売権を取得したレイテックスと半導体製造装置を展開するフォトにクスが提携して、太陽電池製造装置の微細加工で画期的ともいわれるレーザースクライバー事業を展開すると発表した。

現在主流の熱加工ではなく、光電分離加工で素材に付加を与えないという優れもの。太陽電池の発電効率の向上、製造コストの低減、用いる素材の幅が広がる等のメリットを太陽電池メーカーが享受することができ、製品としての競争力が高じるとしている。
フォトニクス及び子会社のフォトニクスエンジニアリングが、レーザースクライバーを組み込んだ太陽電池製造装置を作り、レイテックス社が販売と保守を担当する。
両社は半導体や光電検査装置など扱い時代に翻弄され、前期は大赤字となっているが、生き残りを掛け業務提携することで、今後市場拡大が見込まれる太陽電池製造装置分野に本格進出するものである。


しかし、レイテックス社の決算は、08/5期60億11百万円の売上高から09/5期は17億30百万円と途轍もなく落ち込んでおり、自己資本も3億5百万円、一方フォト社も07/6期30億48百万円、08/6期20億46百万円、09/6期13億90百万円と大幅に売上高が落ち込み続けている。09/6期の利益は▲5億85百万円の赤字と予想しており、自己資本も5億円台まで落ち込む。
こうした2社が、太陽電池製造装置を開発しても販売には限界があると思われ、銀行の金融支援も限られることから大手との業務提携が必要かと思われる。
太陽電池市場では、安価物では中国製が独占しており、住宅発電用等も韓国勢があなどれない存在。先端を行く日本も早急に高効率・高付加価値の太陽電池を産学官が連携して開発すべきである。こうした一連の動きのなかで両社の業務提携も生かされようが、また技術的に両社とも非常に高いものを有しているが、経営的には弱者連合である。
両社連合から当事業向けに大型のファイナンスが生じれば、その技術が本当であれば生産設備や技術を担保に積極的に資本家は投資すべきであろう。

 

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[ 2009年7月22日 ]
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