アイコン サハリン産液化天然ガス/西部ガスの長崎工場に到着

西部ガス長崎工場(長崎県長崎市小江町2734-67)に、サハリン産の液化天然ガス(LNG)が到着した。今回長崎に初めてLNG8500トンを運んできたのはLNG運搬船「サン・アローズ号」。
ロシア極東の大規模資源開発プロジェクト「サハリン2」で産出されたLNGであるが、同資源開発プロジェクトの総事業費は2兆円にのぼり、LNG換算で3億4000万トンの大規模な埋蔵量があるとされている。
西部ガスでは18年契約(平成40年まで)を締結しており、毎年8500トンのLNGを購入する。西部ガスは現在、マレーシアからLNGを輸入しているが、サハリンからも輸入することで、調達先の分散化や資源の安定的な確保につなげたいとしている。

サハリン2LNG契約先
年購入量/万トン
東京ガス
110
東京電力
150
九州電力
50
東邦ガス
50
広島ガス               
21
東北電力             
42
中部電力             
50
西部ガス            
0.85
大阪ガス
20
シェル・イースタン・トレーディング
180
韓国ガス公社           
150
※判明分のみ

 
<サハリン2プロジェクト>
事業主体のサハリン・エナジーには、日本の三菱商事(20%)、三井物産(25%)と国際石油資本のロイヤル・ダッチ・シェル(55%)が出資、サハリン東北部沿岸で行っている石油と天然ガスの大規模開発事業であり、販売契約も同社が行っている。
 
<サハリン1プロジェクト>
1995年に開始したロシア・サハリン島北東部沖合の大陸棚3鉱区に埋蔵された石油、天然ガス開発の大型プロジェクト。採掘可能埋蔵量は原油23億バレル、天然ガス4850億立方メートルに上る。日本は政治的に不安定な中東に対するエネルギー資源の依存度が高いため、距離的にも近い安定的な供給源として政府も支援。日本からは伊藤忠商事、丸紅が出資するサハリン石油ガス開発が参加している。
 
<サハリン3プロジェクト>
 インドがエネルギー確保のために積極的に関与している1・2と同地域での資源開発プロジェクト。
 
 ロシアは、政治的に未成熟国であり、大統領や首相と面識でもない限り開発投資にはリスク大。
[ 2010年8月18日 ]
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