アイコン (修正追加)(株)ビルド/事業停止

㈱ビルドデベロッパーの(株)ビルド(福岡市中央区大名2-9-35、代表:野津原誠彦)は、8月31日事業停止、事後処理を原直義弁護士(電話:03-3353-3521)ほかに一任して自己破産申請の準備に入った。負債額は約8億円が見込まれている。
同社は、鹿児島市加治屋町に51戸の「ファンテージ加治屋町レジスト」を本年3月、7月末破綻した大内田建設で竣工させていたが、これまでに数戸しか売れておらず、資金スポンサーの第一ゼネラルも驚くほどであった。

同社の代表は、宮崎出身でこれまでにも何回ともなく、販売代理や自社開発を鹿児島市で行ってきた実績があった。同社が、現在開発していた物件は当物件だけ。
なお、第一ゼネラルは既に当マンションに担保権を設定。また大内田建設への建築代金の決済は遅延したままとなっていた。そうしたなか、当物件の残戸数を一括して広島の不動産会社(株)日本アイコム(本社:広島市西区)に売却することを決定。当物件は既に所有権が移転して精算され、その残債および他の負債を今回、法的に処理するものと思われる。 

ところで穴吹興産は、本年1月に鹿児島市照国町で竣工させた「アルファステイツ照国プレミアムスカイタワー」61戸(19階建)は残戸数2戸となっており、ビルドが開発した加治屋町の物件は、場所的には街中で天文館にも近く悪くないが、他の面で何か悪かったのか、あまりの売れ行きの悪さに謎だらけである。
鹿児島市では、現在17物件が販売中、かなり苦戦しているデベが多く、そのなかで建設途上の物件が、五洋建設(事業主、50戸、本年11月竣工予定)、MJRの物件(72戸、本年10月竣工予定)の2物件もある。鹿児島の分譲マンション市場は、今後在庫処理にかなりの時間を要するものと思われる。
 

[ 2010年9月 1日 ]
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