アイコン 海底鉄人「ボコム12号完成」/五洋建設

ボコム12号進化する建設技術シリーズ(30)
海底の地盤を強固に改良する深層混合処理船(CDM船)「ポコム12号」が完成した。
建造したのはアイ・エイチ・アイマリンユナイテッド。五洋建設では「昨今、安全で環境に優しい施工が求められている。『ポコム12号』は、ECOシステムなどの最新技術によって新しい時代の要請に、これまで以上に応えられる作業船。海洋土木のプロとして、わが国のみならず、世界の発展に寄与していきたい」としている。

同社は、ポコム2号、10号、11号に加え、洋伸建設(株)が保有している8号の計4隻のCDM船を保有しており、「ポコム12号」は、今後の港湾施設の課題である大水深化や延命化・耐震化に対応するため、CDM船としては約30年ぶりに新規建造された。老朽化した10号の後継船になる計画で、 12月には新海面処分場の護岸建設工事でデビューする予定である。
船は、改良軸を回転させながら軟弱な海底地盤に貫入させ、セメント系安定処理剤を注入しながら撹拌・混錬し、セメントで改良された円柱を海底地盤に作る CDM工法(Cement Deep Mixing Method)の専用船。当工法は、大規模で強度が必要な地盤改良を早期に施工できるので、東京国際空港D滑走路建設工事でも採用された。また、軟弱地盤をそのままの位置で改良できるので、産業廃棄物の排出がなく、さらに、無振動であるため周辺構造物への影響もない、環境に優しい工法。本船は、施工の精度向上だけでなく、従来のCDM船より環境面や安全面、経済性を考慮したECO Shipを目指している。

[ 2010年11月16日 ]
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