アイコン スーパー大栄/3月決算 2期連続赤字 激戦地福津市のスーパー

同社は北九州市を拠点に北部九州に展開する地元スーパー。同社は、食鮮ディスカウンターの鮮ど市場方式への一部転換で、これまで流通戦争を凌いできたが、最近では競合店の進出だけではなく、ドラッグストアーまで進出、またドラッグストアーが野菜や果物の店舗も構え出し、今まで以上に競争が激化している。

これまで同社を牽引していた鮮ど市場店であるが、店舗によってはこうした状況に対応できなくなっており、鮮どコンサルジャパン(熊本市)との契約も全店舗3月末に解除した。同社独自な発想も取り入れられるようにしたと思われ、店名も「フレッシュ8」に変更、巻き返しをはかっている。

<激戦地福津市>
小型スーパーの集積激戦地の福津市では、壽屋もダイエーもその昔なくなり、川食も撤退した。今では壽屋跡地に入った西鉄ストアが、地域一番の店舗となっている。
スーパー大栄の「鮮ど市場福間店(現フレッシュ8)」は、目と鼻の先にあった食鮮スーパーのABCマートを競争から潰し、スーパーASOが乗り込んで来たものの失敗するほど強さを持った。ところが、ASOの跡地に入った「わいわいファーム」はマグロの解体ショーを行うなど、専門店の寄せ集めスーパーとしては、価格も安く、客を確実に掴んでいる。そのため、同社のドル箱であった福間店に影響を与えていることは確かとなっている。また300メートルも離れていない場所にドラッグストアー「コスモス」店、主婦層の客足が絶えない店舗である。しかも、その店舗に食鮮品の果物・野菜を取り扱う店舗(本社、久留米)を、建屋の外側を改装して入居。新鮮で安い野菜や果物は、現フレッシュ8まで行く必要がなくなっている。

確かに、鮮ど市場方式では、野菜・果物のほか魚などの価格も安いが、魚は処理されておらず種類も限られている。ところが「わいわいファーム」では、鮮ど市場の価格と殆ど変わらず、その場で魚を処理してくれる。また生鮮品は安いが、ほかの商材は高く設定されている。こうした違いや弱みが「わいわいファーム」やドラッグの「コスモス」店に見透かされているのかもしれない。

福津市福間には、激安ディスカウンター「ルミエール」が旧3号線の古賀市寄りにある。食鮮品から生活雑貨・服・電化製品・薬まであり、後発ながら今では福間で圧倒的な強さを誇っている。
 今夏には、JR福間駅近くにイオンのマックスバリューが営業を開始。来春には、超大型のイオンモールが3号線沿いにオープンする。西鉄ストアー福間店もイオン襲来には、一時的にも苦戦を強いられることになろう。
福津市福間町は限られた商圏の中で超激戦商戦がまだまだ続く。
 

 連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
10年3月期
28,779
158
123
-331
11年3月期
27,270
-46
-84
-147
前期比
94.8%
 
 
 
12年3月期通期予想
27,300
140
100
100
12/3予想/11/3期比
100.1%
 
 
 

 
[ 2011年5月18日 ]
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