北九州市で激突する福岡銀行・西日本シティ銀行・山口銀行3行の決算の実力
地場銀行のない100万都市北九州市に、山口県下関市に本社がある山口銀行グループが、「北九州銀行」を設立し、今10月から開業予定である。元々北九州市の金融市場シェアーは、福岡シティ銀行と西日本銀行が合併した西日本シティ銀行が1番であり、2番手に北九州市の公金をみずほ銀行と共に取り扱う福岡銀行グループ、山口銀行グループは、隣の市でありながら旧、護送船団方式の1県1行銀行主義から、北九州市への出店許可がなかなか下りず、これまで後塵に甘んじていた。
今日の金融自由化の下に山口銀行Gは、いきなり「北九州銀行」設立を発表、福岡銀行Gと西日本シティ銀行の度肝を抜いた。
山口銀行Gのこうした動きに一番脅威を感じているのは、同行が「北九州銀行では、近い将来、北九州市の公金も取り扱いたい」と表明した相手となる福岡銀行Gである。
北九州(工業の町、川筋気質)の経済人は、福岡(商業の町、山笠気質)の経済人と相容れないものがあり、山口銀行Gは、トップが北九州財界人に直接足を何回も運び、根回しした上での設立表明であった。当然、福岡銀行Gも北九州市の金融機関である低位銀行並みの6000億円資金規模を誇る福岡ひびき信金(コンピュータ統一)と水面下で対策を講じた話も伝わる。
シェアー№1の西日本シティ銀行も拡大強化に出ており、北九州市での当3行Gの熾烈な戦いは既に始まっている。
連結/百万円 | 山口銀行G | 福岡銀行G | 西日本シティ銀行 |
経常収益 | 164,115 | 250,989 | 165,123 |
営業利益 | 47,833 | 79,440 | 50,672 |
経常利益 | 35,788 | 49,890 | 30,535 |
当期利益 | 19,155 | 25,990 | 53,384 |
総資産 | 8,758,187 | 12,580,400 | 7,401,749 |
経常利益/総資産 | 0.409% | 0.397% | 0.413% |
自己資本 | 443,189 | 575,034 | 303,083 |
国内基準自己資本率 | 11.36% | 10.84% | 10.61% |
時価総額 | 192,978 | 273,404 | 178,468 |
株価 5/24 | 730 | 318 | 224 |
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