アイコン 男鹿観光ホテルの(株)マリン総合開発 (株)オガカン/特別清算申請

(株)マリン総合開発ほか1社 [秋田] 観光ホテル経営
東京商工リサーチ

特別清算申請 / 負債総額 約29億8900万円

~男鹿温泉郷の最上位観光ホテルグループの旧経営母体~

TSR企業コード: 22-003851-1

  (株) マリン総合開発(男鹿市北浦湯本字草木原50-1、設立昭和39年12月、資本金2000万円、代表清算人:天野良彦氏)は12月26 日、秋田地裁に特別清算を申請した。関連の(株)オガカン(同市北浦湯本字草木原21、設立平成13年11月、資本金1000万円、代表清算人:天野良彦 氏、22-206426-9)も12月13日に同様の申請を行っている。

 負債は(株)マリン総合開発が約21億9300万円、(株)オガカンが約7億9600万円で2社の負債合計は約29億8900万円。

県内観光地の男鹿温泉郷で観光旅館の経営を目的とし、セイコー観光(資)(平成22年9月株式会社に組織変更)の商号で設立。昭和47年10月セ イコーグランドホテル(客室数69室、収容人数400人)を新築、平成13年には男鹿ホテル(客室数58室、収容人数260人)を買収、14年には関連会 社の(株)男鹿観光リゾートで男鹿観光ホテル(客室数90室、収容人数450人)を買収し、セイコーグループで3つの観光ホテルを経営する地区斯業界最上 位企業に成長した。15年2月には新たな関連会社として(株)SKOを設立し、予約業務、人事総務の一元管理や各ホテルの食材等の共同仕入で経営効率化を 進めてきた。

 このような買収で規模を拡大しグループの年商は約15億円に達したが、買収に多額の資金を投じたものの経済情勢の悪化や観光産業の冷え込み、海外旅行への顧客流出等から業績は苦戦していた。

 特に近年では、セイコー観光(資)として18年12月期は過年度減価償却不足額の一括計上等もあり、売上高約7億9000万円に対し当期損失額は 11億7000万円にのぼった。19年12月期は「秋田わかすぎ国体」の開催特需から売上高は8億4300万円と増収、当期利益1800万円と黒字に転じ た。しかし、20年には岩手宮城内陸地震発生やガソリン価格高騰影響から観光客減少に拍車が掛かり、20年12月期の売上高は6億9500万円にダウン、 当期損失6700万円と再び赤字に転落。一方で人員削減に加え、男鹿ホテルは冬期休業を実施するなど対策を講じてきた。21年10月にはコンサル会社を介 入させ、金融機関とのタイアップで再建に着手、22年10月には(株)SKOの代表取締役社長として、全国各地の観光ホテルの経営に携わり再建にも手腕を 振るってきたコンサル会社所属の三村秀生氏が就任していた。

 3ホテルの経営は(株)SKOが引き継ぎ、23年5月に会社分割の形で営業譲渡を実施済みでホテルは現在も営業中。債務整理を目的に旧(株)セイ コー観光及び旧(株)男鹿観光リゾートは特別清算手続を行うべく、23年8月に入り(株)セイコー観光は(株)マリン総合開発に、(株)男鹿観光リゾート は(株)オガカンに各々商号変更、同月末に株主総会決議により解散し清算業務を進めてきた。

 なお、23年5月の営業譲渡前の2社の負債合計は約41億円だったが、約11億5000万円の金融債務は(株)SKOが引き継いでいる。

[ 2011年12月29日 ]
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