アイコン 三光汽船(株)/再び会社更生法申請

外航海運会社の三光汽船(株)(東京都千代田区内幸町2-2-3、代表:松井毅)は7月2日、申請処理を松村正哲弁護士(電話03-5223-7755) に一任して、東京地方裁判所へ会社更生法の適用申請を行った。保全管理人には、坂井秀行弁護士(電話03-6721-3111)が選任されている。
負債額は約1550億円

同社は、平成60年に負債額約5,200億円を抱えて会社更生法の適用を申請、平成10年に更生手続きを終結させていた。

外航海上運送事業者として、バラ積船、油送船、LPG船など185隻を所有。大手鉄鋼メーカーや石油元売業者、商社などを得意先に、原油、穀物、鉄鉱石、液化ガスなどの輸送を手がけ、海運スーパー大手の3社(商船三井、日本郵船、川崎汽船)に次ぐ中規模海運業者として、平成20年3月期には年収約2,293億円を計上していた。

しかし、リーマンショック以降、海運市況の低迷、燃料費高騰などから経営環境が悪化、平成23年3月期は約1,255億円まで年収高が落ち、約157億円の赤字を露呈させていた。
その後も欧州経済の沈没により市況改善は見られず、資金繰りに窮し、今年3月9日に金融機関や船主・造船所に対し、支払代金の繰延要請を行い、3月15日にはADRを申請していた。

そうした中、アメリカでは、同社の主力船でもある「さんこう みねらる」号が、差し押さえにあった。差押えを行った会社は、ギリシャのリキマール・タンカー、そしてベルギーのコベルフレット・バルクキャリアーLiquimar Tankers  Cobelfret Bulk Carriers 両社のクレーム合計額は$15.7m
差押えられた船:「さんこう みねらる」51,000DWTバルカー  Sanko Mineral
リキマール側の主張する未受領用船料は$2.7m、スエズマックスタンカーのEvridiki、Orpheus、Ariadnの3隻の用船料合計。

また、コベルフレット側の主張する未受領用船料は$13m。ハンディバルカーLowlands Sky($19,500/day、期間5年、$36.5m)
こうしたことを受け、ADRの協議も関係者間で決着せず、事業再生計画案の提示が7月3日に開かれる次回会議まで先送りされていた。
ADRも宙ぶらりんとなり、月末の決済ができないことから、今回の申請になったと思われる。
河本敏夫さんもまたかと嘆いていることだろう。

[ 2012年7月 2日 ]
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