アイコン 貿易収支 上半期過去最大の▲7兆5千億円赤字、6月は▲8千億円の赤字

財務省は24日、今年上半期(1~6月)の貿易収支と6月の貿易収支を状況を発表した。今年1月から6月までの上半期の貿易収支は▲7兆5984億円の赤字となり、半年間の赤字額としては統計が比較できる昭和54年以降で最も大きくなった。
今年1月から6月までの上半期の日本の輸出額は、昨年の同期比3.2%増えて、35兆498億円となり、3期連続で増加した。
これは、ドイツ向けの自動車や中国向けのプラスチックの輸出額が伸びたことが主な要因。

一方、輸入額は、昨年の同期比10%増えて42兆6482億円となり、半年間の輸入額としては統計が比較できる昭和54年以降で最も大きくなった。

これは、オーストラリアやカタールからの天然ガス、それにサウジアラビアなどからの原油の輸入額が伸びたことなどが主な要因。
この結果、輸出から輸入を差し引いた、今年1月から先月までの上半期の貿易収支は▲7兆5984億円の赤字となり、半年間の赤字額としては過去最大となった。

財務省は、「輸出の金額が増えているが数量が伸びておらず、新興国の需要が弱くなっていることがうかがえる」と話している。
(実際は、製造業が海外に工場を移転させ、国内からの輸出が減少していること、逆に海外のそうした工場から輸入が増加していることがある。財務省は本質を隠蔽したらアカン)
平成26年6月分については、輸出は半導体等電子部品、有機化合物等が減少し、対前年同月比▲2.0%の減少となった。また、輸入は原粗油、石油製品等が増加し、8.4%の増加となった。その結果、差引額は▲8,222億円となった。

 ここまで、輸出比率の高い製造業者が海外工場移転させたら、貿易赤字は慢性的なものになる可能性が高い。景気がよくなれば、さらに輸入は増加することになる。
今後、貿易は(日系)海外工場からの利益や投資等を含む経常収支の動向を注視する必要がある。

6月の貿易収支  総額
 
総額
前年比
状況
輸  出
5兆9,396億円
▲ 2.0%
2ヶ月連続の減少
数量指数
 
▲ 1.7%
2ヶ月連続の減少
輸  入
6兆7,619億円
8.40%
2ヶ月ぶりの増加
数量指数
 
7.20%
3ヶ月ぶりの増加
差  引
▲8,222億円
355.50%
24ヶ月連続の赤字
 
○輸出
(増加品目)
伸率(金額)
寄与度
金属加工機械
26.90%
0.4
(減少品目)
 
 
半導体等電子部品
▲ 8.7%
▲ 0.5
有機化合物
▲ 12.8%
▲ 0.4
鉱物性燃料
▲ 18.3%
▲ 0.4
○輸入
(増加品目)
 
 
原粗油
8.30%
1.3
石油製品
35.50%
0.9
液化天然ガス
7.60%
0.7
 
 
 
[ 2014年7月24日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサード リンク

コメント

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   


PICK UP

↑トップへ

サイト内検索