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税金9兆円を投下して建設されるリニア新幹線、発注形態が何故か、これまでの新幹線工事と大きく異なっている。
これまでは鉄道・運輸機構が工事主体になっていたが、今回はJR東海となっている。政府はJR東海に貸し付ける方式を採用している。それでも山間部の難しいトンネル工事などについては、JR東海が鉄道・運輸機構に委託し、鉄道・運輸機構が発注している。
鉄道運輸機構ならば、受注額=発注額が公表されるが、JR東海は工事発注額を公表していない。何か発表したくない裏事情でもあるのだろうか。

その結果、両方の工事にJR東海の完全子会社のJR東海建設が両工事区のJV参加し、挙句、JR東海の社員が、発注予定価格を大林組に漏らしたと騒がれている(特捜が当該社員から事情聴取)。

JR東海の100%子会社のJR東海建設が、JR東海が発注した工事のJVの筆頭=チャンピオンで受注している。JV筆頭ゼネコンが共同事業体からの受注割合が一番大きい。
JR東海建設は大林組JVでもJVに参加している。

2016年12月19日に行われた起工式の安全祈願では、山田佳臣JR東海会長が鍬、白石達大林組社長と後藤晴男ジェイアール東海建設社長が鋤を盛り土に入れ、無事完成を願った。
JVの筆頭だから盛土に鋤を入れたもの。
JR東海建設の売上高は、2019年3月期は255億65百万円だ。

受注工事案件は在来線と東海道新幹線の駅の下にリニア駅を新設するための仮受け準備工で、工事工区を2つに分け発注されている。
1、 中央東工区を、ジェイアール東海建設・前田建設・シーエヌ建設JV、
2、 中央西工区を、大林組・ジェイアール東海建設・前田建設JV
が受注している。

この工事は本体工事の準備工で、準備工が終われば本体工事が新たに発注されることになるが、準備工を行ったゼネコンが本体工事を行うのはゼネコン業界の常識だ。
ということで、本体工事もJR東海建設JVに転がり込んでくることになる。
名古屋の案件ではツキがない大林組の案件は特捜が行っているものの、もっとおかしいのはJR東海建設JVの受注ではないのだろうか。JR東海とJR東海建設は利益相反関係にあるようでならない

JR東海の発注案件を、100%子会社のJR東海建設JVが受注することに関し、JR東海は取締役会で決議しているのだろうか。