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アフガニスタンで長年支援活動に携わってきた日本人医師、中村哲さん(73歳)が4日、東部ナンガルハル州ジャララバードで銃撃され、胸を撃たれ死亡した。同行していたアフガニスタン人の護衛ら5人も死亡した。
アフガニスタンで人道支援を行う国際NGO「ペシャワール会」の代表で、現地事業体ピース・ジャパン・メディカル・サービス(PMS)の総院長を務める中村さんは、ジャララバード市内を車で移動中に何者かに銃撃された。
当初は、負傷と報じられたが、後に当局が死亡したと発表した。
ナンガルハル州知事報道官のアタウラ・コジヤニ氏は、「不幸にも中村医師は、今朝の銃撃で負った傷が原因で死亡した」と述べた。3人の護衛と運転手、同僚1人も死亡したという。

中村医師は古賀市出身、九大医学部卒、勤務していた国立病院を辞め、38歳の1984年からパキスタン北西部ペシャワールで医療支援活動を開始。1991年には辺境地のナンガルハル州の村に診療所を開設した。

さらに1998年、ペシャワール会はパキスタンとアフガニスタン両国での活動の恒久的拠点となる病院をペシャワールに開設した。

その一方で、中村医師は、田舎のほとんどが自給自足の生活をしている住民たちが、以前のように農業で安定した生活できるようにと元肥沃な農村地帯だったものの、干ばつによる砂漠化で失われた農地を復元するため、「1万6500ヘクタールの耕地復活、65万人の生活の保障という『緑の大地計画』」を策定、2003年から15年以上の歳月をかけ、用水路を27キロに渡って作り、護岸工事も行い、福岡県朝倉市の山田の堰を参考に9ヶ所の堰も設け、多くの地域住民たちに生活基盤となる農業地を再生させ提供し、まだ工事は続いている。
建設費用約20億円は福岡県などでペシャワール会(会員約1万2千人)の募金活動により調達、現地住民たちも延100万人超が建設に参加した壮大なものだった。
当事業はアフガン全体が戦地でもあり、国際支援もなく、ペシャワール会と現地住民だけで工事を行い、順次灌漑用水を提供、農地がすでに広がり始めている。

現場の写真によると、白い軽トラックのサイドウインドーが銃で撃ち抜かれたとみられ、フロントガラスにも少なくとも3発の銃弾の痕があった。
これまでのところ犯行声明を出した組織はない。
アフガニスタンの旧支配勢力のタリバンも、「アフガニスタンの再建に貢献した」、組織とは「良い関係」を保っているとして、関与を否定した。
ナンガルハル公衆衛生当局のザヒル・アディル報道官によると、中村さんは銃撃された後、現地の病院に搬送されていた。

ペシャワール会では、以前、現地で農業の指導に当たっていた若い伊藤氏もタリバン勢力の金目当ての強盗に拉致され、その後殺されるという事件があった。中村医師はそれ以降日本人スタッフを全員帰国させ、自らとペシャワール会の現地人スタッフ約300人で活動を続けていた。
以上、AFPの記事に加筆

ご冥福をお祈り申し上げます。

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