九州場所も23日の千秋楽で幕を閉じ、横綱・豊昇龍を関脇・安青錦が破っての初優勝。戦禍に苦しむウクライナ国にとっても久々の明るい話題となった。
今場所がここまで盛り上がった背景には、親方衆の並々ならぬ奮闘があったことは疑いようがない。
特に直方出身の浅香山親方(元大関魁皇)。
場所前の県庁表敬訪問に始まり、会場での来場客のお出迎え・お見送り。しかも気軽に写真撮影にも応じるサービス精神。これまでにない“親方の現場力”が新たなファン層を呼び込み、連日の満員御礼に直結した。
満員の声援が続くと力士たちも奮い立つ。取組内容も自ずと熱を帯び、好循環が生まれるというわけだ。
方や「福岡クリーン場所」――静寂だけが満ちていた
さて、一方の“福岡クリーン場所”。
土俵に名を連ねる力士(事業者候補)はわずか2社。とはいえ、他メーカーや関係者たちは、この2社がっぷり四つの激しい立ち合いを期待していた。
ところが――。
市から突然の「提案書受付中止」。(拒否?)
10月1日、本来なら両社が激しくぶつかり合い、その衝撃が福岡市全域に轟くはずだった立ち合いは“無音のまま”消えた。
観衆(市民および関係者)は拍子抜け。
土俵には静けさだけが残された。

実は、その前に2社の“出稽古合戦”があった
10月1日の予定された立ち合いの前。
2社による営業活動・情報収集の攻防は、それはもう目を見張るものがあったと、我が JCNET の特派員は語る。
浅香山親方ばりの“事前PR”とも言うべき動きだったらしい。
ここでは具体的な社名や行動内容は記せないが、それぞれが企業カラーを存分に出し、地味に、しかし熾烈に動いていたようだ。
特に“タクマ山”の 情報収集力、分析力、行動力 は圧巻。
老舗ならではの技、と形容するだけでは収まらない“精密さ”があったという。
普通では辿り着けない相手チームの陣容まで探り当てる。
神出鬼没というより、もはや土俵下に潜む“隠密力士” の域。
特派員いわく「恐ろしささえ感じた」ほどの動きだったとか。

シャッターを下ろしたのは誰か?
提案書受付という土俵のシャッターを下ろした(下ろさせた?)のは、どちらか。
そのどちらかが動いたのは紛れもない事実。
あとは、お天道さまに聞くしかないだろう。
恐らく“タクマ山”と答える気がしてならないが…。

市民は呼び出しの声を待っている
観客席では今も、呼び出しが両社のしこ名を読み上げる瞬間を待っている。
市当局の皆さま。
一体いつになれば、この取組は始まるのだろうか?

JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次