アイコン 爆弾男の楢崎弥之助氏が逝く91歳 田中角栄を失脚させた男

楢崎弥之助「国会の爆弾男」としてロッキード事件やリクルート事件など、社会党の顔として疑惑追及したことで知られる元衆院議員の楢崎弥之助氏が29日死去した。91歳。
福岡市内東区の自宅の浴室で倒れているのを家族が見つけたが既に死亡しており、死因は不明。葬儀の日取りは未定。

1945年の旧社会党結党に参加。「部落解放の父」と呼ばれた故松本治一郎氏の秘書を経て、60年に衆院旧福岡1区から立候補し、初当選。当選11 回。77年には社会党を離党し、故田英夫氏らと旧社会民主連合を結成、書記長を務めた。故松本治一郎氏の承継3代目議員が松本龍議員。(楢崎氏は、福岡市 で当時圧倒的な力を持っていた修猷館・九大卒業の人物)

政界引退後の2011年7月には、旧社民連の同志でもあった菅直人首相(当時)の東日本大震災への対応に憤りを表明。「国民のために辞任せよ」と退陣を求める文書を民主党所属の全議員に配布した。最近までマージャンしていたという話を聞いていたが・・・。

ロッキード事件・・・1976年、軍用機のロッキード社が始めて造った旅客機「トライスター」が販売不振のため社長のコーチャンは、世界中の政治家に膨大な金をばら撒き受注しようとした事件。日本でも全日空の採用を狙い児玉誉士夫(政界フィクサー)に21億円が渡った。その金が丸紅(商社)や小佐野賢治(政商:国際興業)を経由して田中角栄に5億円が渡ったとされる事件。田中角栄は首相の座を追われ失脚した。

リクルート事件・・・1988年、リクルートの江副が自社の業務がスムーズにやれるよう、株式公開直前の子会社の未公開株を政治家などにばら撒いた事件。
リクルートは爆弾男の楢崎にもばら撒こうとしたが、楢崎は秘密裏にTV局に贈賄の様子を撮影させTVで放映させ、一大スキャンダルとなった贈収賄事件。
リクルートにより未公開株が、中曽根康弘、竹下登、宮澤喜一、安倍晋太郎、渡辺美智雄など大物政治家に、店頭公開前に譲渡していたことが相次いで発覚。90人を超える政治家がこの株の譲渡を受け、森喜朗は約1億円の売却益を得ていた。時の大蔵大臣である宮澤は、「秘書が自分の名前を利用した」と釈明した。
東京特捜は、1989年、政界・文部省・労働省・NTTの4ルートで江副浩正リクルート社会長(リクルート社創業者)ら贈賄側と藤波孝生元官房長官ら収賄側計12人だけ起訴、全員の有罪が確定した。
しかし、トカゲの尻尾切りで、政界は自民党では藤波、そして公明党の池田克也議員が在宅起訴されただけで、何故か大物の中曽根や竹下はじめ大物政治家は立件されなかった。
  この頃から大物議員の「ワル事」や「収賄」の発覚事件では、「すべて秘書が勝手にやった」という前例を作ってしまい、献金事件などで今に続く・・・ザル法。

国会で元気の良かった楢崎弥之助氏も、(捏造された)自衛隊のクーデター計画を国会で暴露発言、そのネタ元が詐欺師であったことがわかり、この事件により、楢崎氏は実質政界の表舞台から失脚した。しかし、一時代を作った人物である。

ライブドア事件の偽メール事件、この事件で前原が民主党代表の座を追われたが、その時ガセネタを前原にもたらしたのが永田民主党議員(千葉県選出)も実質福岡出身(大病院の息子)。偽メールをつかまされた永田氏は、その後ノイローゼになり若くして自殺してしまった。
福岡の政治家には、猪突猛進型が多いのだろうか?

[ 2012年3月 1日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク

コメント

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
サイト内検索