アイコン 厚労省 何故発表しない 韓国の中東呼吸器症候群MERSマーズ感染情報

 

マーズ韓国当局は5月20日、中東帰りの68歳の男性が、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)に感染・発症したと発表した。二次感染が拡がり28日までに6人が感染したと発表している。

WHOは現在(2015年5月初旬)までに、世界で1,090人の感染したMERS-CoV患者の報告と、少なくとも412人の関連する死亡報告を受けている(2012年に初めて報告されている)と発表している。患者の致死率は37.8%となっている。

中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)に感染した場合、2〜15日の潜伏期を経たのち、重症の肺炎、下痢、腎障害などを引き起こすとされている。
感染源もラクダとされるが感染者の中には羊だったりと確定しておらず、有効な治療方法も見つかっていない。

MERSコロナウイルスの危険性と感染
1、エボラウイルスのように、治療方法が確立してない危険ウイルスである。
2、WHOによると、感染者につき、致死率が約40%と非常に致死率が高い危険なウイルスである。
3、ヒトーヒト感染は、感染者と接触することで感染し、鳥インフルのような空気感染はないとされる。ただ、感染は、患者の体液や咳などのエアロゾルにより感染する。

MERSコロナウイルス感染、過去133例の分析(国立感染症研究所資料より)
重症度:ICU(集中治療室)での加療を要した症例は66例(133例中45%)。2013年3~5月は63%(25/40)、6~9月は32%(25/77)と減少傾向にある。ICU患者の致死率は45%(男性52%、女性24%)と男性が高い。
集団発生の初発例は、致死率93%(13/14)と高い。基礎疾患は、死亡55例中の73%、生存73例中の41%にみられたと報告されている。
感染症例から133例⇒ICU確率45%⇒致死率45%からしても、133症例中の致死率は22.3%とこれでも非常に高い。

<濃厚接触者への対応>国立感染症研究所
「濃厚接触者」とは、症例(感染者)が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当するものである。
1、世帯内接触者 症例と同一住所に居住する者
2、医療関係者等 個人防護具を装着しなかった又は正しく着用しないなど、必要な感染予防策なしで、症例の診察、処置、搬送等に直接係わった医療関係者や搬送担当者
3、汚染物質の接触者 症例由来の体液、分泌物(痰など(汗を除く))などに、必要な感染予防策なしで接触した者等。
4、その他の濃厚接触者 手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、症例と接触があった者等。なお、症例とすれ違うといった軽度の接触のみでは対象とはならない。
としており、

濃厚接触者への対応として
1、濃厚接触者のうち、検査対象者に該当しない場合は、健康観察のみとする。この場合、当該濃厚接触者へのマスク着用、外出制限、検体採取等の対応は不要であり、当該濃厚接触者の家族、周囲の者(同僚等)に対しての対応も不要である。

1、検査対象者については、検査結果が判明するまでの間、感染伝播に十分に配慮する必要があり、本人の同意を得た上で、医療施設における個室対応などの対応も選択肢となりうる。

以上、
 現状、MERSコロナウイルスの感染者は、発症しなければ感染者かどうか不明なところがある。
感染者と接触した家族などの感染見込み者(濃厚接触者)は、即、隔離して観測する必要があろうが、国立感染症研究所では、韓国と同じように、適当に管理することになっているようだ。

防疫体制と産業界への影響
 もしも、症例の濃厚接触者が感染していた場合、ネズミ算式に、芋吊る的に感染が拡大する恐れがある。すでに韓国では、5月20日発表された第一患者から28日までに6名が感染している。
 こうした致死率も高く、治療方法もないような未知の危険ウイルスについては、感染拡大ともなれば、観光産業などに与える影響も大で、積極的に、超法規的に濃厚接触者については、専門病院に隔離することが必要ではないかと思われる。

<自宅隔離しかしない韓国で濃厚接触者が中国へ渡航>
また、濃厚接触者の判断も曖昧である。韓国では、二次感染患者の父親と濃厚接触者である息子(44)が、当局の渡航禁止勧告を無視して、中国へ仕事で出張した。これでは、中国側や韓国側の接触者に対して厳重な防疫体制を取る必要性が生じ、また、搭乗した空港の関係者、飛行機の座席近接搭乗者などへ計り知れない感染の恐怖と感染拡大の脅威を生じさせることになる。濃厚接触者の一時的な隔離は最重要となる。

結局、韓国当局は、WHOへの報告や中国当局への連絡に追われ、中国当局は、入国した当該の濃厚接触者を病院へ隔離した。
  日本でもMWRS患者が発生した場合、濃厚接触者が、海外もしくは国内間移動する可能性が考慮され、こうした韓国の問題を他山の石にすべきではない。

<隔離が必要な潜伏期間>すでに3世代感染
韓国では、ヒト—ヒト感染が明らかになっている。潜伏期間は、中央値5.2日(95%信頼区間:1.9-14.7日)、世代間隔(感染源の発症から二次感染者の発症までの期間)は、中央値7.6日(95%信頼区間:2.5-23.1日)と推定されているという。
これから見ると、世代間隔で最大23.1日が隔離の必要な期間と見られるが、潜伏期間の14.7日が最低での隔離期間と見られる。
もしも、感染していれば、隔離していた場合、拡散する可能性はより低くなるが、家庭内=住居内移動しかできない隔離方法では、濃厚接触から15日間の間に発症し、その発症から、またヒトに感染させる可能性が非常に高くなる危険性を孕む。

韓国では28日現在、感染者=発症者7人のうちの3人が、中東帰りの68歳の男性患者発病⇒医療関係者感染⇒家族感染という3世代感染が確認されている。

以上、
日本の政府機関(厚労省・国交省)は、韓国でのこうしたMERSコロナウイルス患者発生の情報を日本国民に知らせていない。何故だろうか。韓国を刺激させたくない一心からだろうが、国民軽視となる。日本から韓国への訪韓者は年228万人(2014年の韓国当局発表値)もいる。逆に韓国人の訪日客は275万人だ。
入国管理局や検疫所のMERS監視強化が望まれる。

国立感染症研究所NIID
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/mers/2186-idsc/2686-mers.html

[ 2015年5月29日 ]
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