アイコン 高松組の陳述書④、ゼネコン社長の総括

(5) 上記のような現状を前提として経営改善計画、現在の資金繰りの困窮状態を解決するための方策の実現可能性等を検討し、社員一同営業活動に邁進しておりましたが、どうしても現在の受注水準を前提にしますと支援を受けても、短期的な延命しかならず、どこかで資金繰りが行き詰ってしまいます。

銀行からは、地元2行(福銀・西日本シティ)から上記のユニカの件を理解していただき支援をするとの申し入れもありましたが、支援のために必要とされている担保不足と支援にあたって付加される様々な条件の設定、今後の新規受注予定案件が大きく改善する見込みがないこと、いずれにせよ、ユニカの物件については、回収不能となる金額が、14億を超えているのに対して、いくら支援とはいえ追加担保も泣く同額の融資を受けることは不可能であること等から、銀行が申し入れてくれた支援策はごく短期的な延命策に過ぎず新規受注が増加しなければ数ヶ月後にはまた資金調達に窮する事態となってしまうようなものでありましたので、銀行の支援策によっても、現在の苦境を乗り越えることは困難であったことから、平成21年5月15日に支払及び業務を停止し、いわゆる支払停止状態となりました。
 その後、今後予想される事態を様々な角度から検証いたしましたが、抜本的な原因である借入依存体質を改善する方策がたたず、このまま事業継続し続けることの方が、事態を悪化させるだけだと判断して、今回の申立を決断いたしました。
 

おわり

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[ 2009年6月12日 ]
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